ヤクザ物語~お嬢と付き人~

竹橋龍聖

第1話 お嬢と付き人

どうも。俺は津端という者です。ヤクザです。

数日前に親父さんからこの柴崎組に誘われました。

そして俺の初仕事なんですが……


「つはし~みてみて~!」

「お嬢おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」


天使のような笑顔で俺の名前を呼ぶお嬢。

俺の初仕事はお嬢の面倒をみること。

しかし何故そこにいるんですか。

どうやって5mある松に登れたんですか。

お嬢まだ6歳じゃないですか。


「うわぁ!」

「あぁぁぁぁぁお嬢おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


いきなり足をすべらせたお嬢。

俺は落ちてきたお嬢をキャッチした。

しかし俺も転んでしまい


「その時できた傷がこれです。」

「ギャハハハハ!

つはしお前本当にドジだなぁ!!!」


俺は自分の頭部から額の傷を指さした。

あれから10年。

今も俺はお嬢の面倒係をしている。

しかしですよ。

もうちょいオブラートに包んでくださいよお嬢。


俺は涙をぬぐった。

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