表と裏{改済}

 あれから涼香と要は、城の大きなお風呂に入り、この国の服に着替えた。


 そして夕食を食べるため、大きなテーブルがある食堂らしき部屋にきていた。


「ねぇ要。なんか私たち、すごく歓迎されてるね」


「そうだな。でも、なんで異世界の者ってだけで、こんなに歓迎されてるんだ?」


「ん〜でも、悪い人にはみえなかったし、大丈夫じゃないかな?」


「そうかもしれない。だけど、少しは警戒しておいた方がいいかもな」


「うん、そうだね」


 そう話をし食事をすませると部屋にもどり、色々と考えながら2人は眠りについた。


 ♧

 ♣︎


 ……そして運命の日が訪れる。


 ♣︎

 ♧


 翌朝になり涼香と要は、朝食をすませ庭を歩いていた。


「ねぇ。私たちって、もとの世界に帰れるのかな?」


「どうなんだろう。でも、探さないとな!」


 そう話をしながら歩いていると、兵士の1人が涼香と要に声をかけてきた。


「涼香さまと要さま。ボンゼル様が、話したいことがあるため、客室の方にお越しください。とのことです」


「改まって、俺と涼香に話ってなんなんだ?」


「それは、ボンゼル様に直接お聞きください」


 そう言うと兵士は、その場を離れ自分の持ち場へもどった。


「ん〜話って、なんだろうね」


「そうだな。まぁ、いってみるか」


 そう言うと2人は客室へと向かった。


 ♣︎

 ♧

 ♣︎


 そして涼香と要は客室に入ると、ボンゼルが中で待っていた。


 ボンゼルは2人が部屋の中に入ってきたことを確認すると、ソファから立ちあがる。


 そして涼香と要の側まできた。


「ボンゼルさん。話ってなんですか?」


「あちらの世界のことについて、色々と聞きたいと思ったのだが」


 そう言い、涼香と要をソファの方へと誘導した。


「まぁその前に、お茶とお菓子を用意させましたので、ゆっくりと話を聞かせてくれぬか」


「いいですよ。うわ〜!美味しそうなケーキ!!本当に食べていいんですか?じゃ、いただきま〜す」


 そう言うと涼香と要は、お茶とお菓子を食べながら、自分たちの世界のことを話しだした。


 しばらくして涼香と要は急な眠気に襲われた。


「ふあ〜あれ?なんだろ……急……に、眠く…………」


「涼香、って……なんか、俺も…………」


 そう言い2人は眠ってしまった。


 ボンゼルは2人が眠ったことを確認すると、配下の者を呼び別々の部屋へと運ばせた。


「さて、こうもあっさりとことが進むとはな。では、龍神祭の準備をするとしよう」


 そう言いボンゼルは、この城の自室へといき、儀式のための準備をはじめた。

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