第136話瑞々しく地に伝う弦

瑞々しく地に伝う弦

軽く還る月初

秋風に小さく雲

遅咲きの朝顔

嬉々と震うあつさ

誰彼わからぬ愛

傘下に降るさむさ

朝焼けに焦がれ深呼吸

冷たい吐息であって

一斉に首を堕吊る緋の影

私情は溢れる色の空

とりどり混濁する視界

彩やかに満ち往く鳥

暗転の緞帳はすべやかに

撫で逝く夏の元 伝染る懐

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