第24話深層から漲り
深層から漲り
鈍い光を均す
虹色真珠の貝殻
道化師は
濡羽硝子の赤い靴
片方だけ組上げ
井戸水は涸れて雪
手桶に華を
枯れ芒と共に
生けた火のよう
薄紅色の月影
柩にふぅわり
愛撫する
空けの煌々
はじまりし
宵闇に
是の遺志の淵
濡らしては
染めて
経緯を織り上げ
繊細で艷色な
落葉洛陽 滔滔
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