第8話息も絶え絶えに呼応する本能

息も絶え絶え呼応する本能

不安など自らの絵空事だ

狂おしく嘔吐を繰り返す漣

自ずと空に叫び曇りを掃いた


仰ぎ見よ 扇状に広がる渡り鳥を

何処へ向かえばいいのか

滔々も雪 はらりと解けて


桜は今だ遠く姿見せず

射る炎天下 徘徊す 盆踊りは忙し

廻る洛陽 紅葉はふくれっ面でわらわら

半端な抜け殻だけ一迄も耐え凌ぐ

若葉ともいえば祖だけは可視で発つ

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