あなたに恋をしたみたい
ワサビ
第1話 入学式
ふぁ〜...
相変わらず朝は苦手だな〜
でも今日から学校始まるし、しっかりしないとなぁ
「おは、よしお...り!」
「ん、おはよ〜あゆむ
てか私の名前で遊ぶなw」
「ごめんしおりw
ついつい遊んじゃうw」
このいかにも頭が悪そうな...てか実際悪いこいつは、幼なじみの伊藤歩
こいつとは幼稚園の頃から一緒で、ずっと付きまとってくる変態である
なんか将来ストーカーじみた行為に走らないか心配なんだよね〜...
「結構久々なのに普通にうっざいなw」
「うざいって酷くない!?」
「そうか、いや、あんたは元々そんな風か」
「その通り!
僕に気に入られたが最後!
みっちりだる〜く絡みます!w」
こいつとは中学でお別れかな〜とか思ってたんだけど
まさか同じ高校になるとは...
また付きまとわれそうだ...w
「それにしてもしおりと一緒の高校に行けるなんて〜w
嬉しくて飛び跳ねちゃ...」ベチャ
「え、ちょ、大丈夫!?
ばかやってるからそうなるのよ!
全くもう...」
「えへへw
ごめんなさいw」
へらへらしてるけど普通に鼻血でてるのよね...
でもティッシュ持ってないしなぁ...
どうしよ...
「あの、よかったら貸しましょうか?」
「え、ありがとうございます」
「あ!君僕のしおりに手を出すつもr...んむむ!」
(ばかっ!あんた初対面の人になんてこと言うの!)
「あはは...仲良しなんですね」
「あぁすみません!
というかあなた、その制服、もしかして同じ高校...?
あの、もしよろしければお名前教えていただけません?」
「なっ!しおりもその気なのか!?」
「うっさい!あんたちょっと黙ってなさい!」
「あは...僕は谷澤誠って言います
呼び方は各々自由に呼んでくださいw」
「じゃあ君は今日からま○k...」
ガシッ
「お前いい加減にしとけよ...?」
「ふぁい...」
時間は進んで入学式を終えて初めてのHR
初めて顔合わす人ばっかだから緊張する...
「はい、皆さんはこれから1年を共にするクラスメイトです
仲良くしていけるように、自己紹介をしましょう」
自己紹介かぁ...
変なこと言わないようにしなきゃな...
「では出席番号1番の伊藤くんから」
「はい!
えっと、い...い...伊藤あ...歩っていいます!!
えと...趣味は幼なじみへのちょっかいです!
では次...君名前なんて言うの?
あ、上野君?
はい!次は上野君の自己紹介です!!」
あいつ...
あんなんで浮かないのか...?
いつか嫌われそうだなぁ...
「うぉ〜!
面白いやつだな!」
「後であいつに話しかけてみようぜw」
あれ?
結構好印象...
そして順番は巡り巡って自分の番...
「はい次、渡辺さん」
「あ、はい!」
返事して立ったは良いものの...
何言やいいんだ...
「しおりしおり!
ほら、しおりの大好きなアニメの話しなよ!」
......は?
あいつ何言ってくれちゃってんの?
高校生ってのはオタクが嫌われる殺伐とした世界なんだよ?
何を公言してくれちゃってるんだよ
後で説教を...
「へぇ!どんなアニメ見るの?」
「おすすめのアニメとかあるんかな...」
あれ...引かれてない...?
「え、えと、恋愛系...かな?」
「あ、私も好きだよ!
きゅんきゅんするよね!」
「う、うん」
なんで...?
「はぁ、僕が助け舟を出さなかったら危なかったねしおり〜?w」
「うっさいな、あんたが余計なこと言わなくても私はちゃんと出来てたわよ」
「あれれ〜?w
自分で出来るって怒ってるのはまるで幼稚園児だな〜ww
可愛いでちゅね〜ww」
「お前...w
まぁいいよ、ありがとね」
「素直なしおりも好きかなw
どういたしまして!」
なんだかんだ高校生活初っ端から挫いて散々な高校生活を送るという悪夢は避けられたな
いやぁ良かったけど
なんかすっごい嫌な予感するんだよね...
あいつ絶対人気者になってこっちに人寄せるじゃん...
「何〜?僕の顔そんなに見つめて〜
あ、ようやく僕のかっこよさに気づいた?w」
「あ〜はいはい、そういうナルシストな部分なくしたら惚れちゃうかもー」
「ナルシストじゃないよw
事実を述べてまでさ...(キリッ)」
「あ〜もうお前ほんとだるいww」
面倒くさそうな高校生活だ〜...
まぁこいついるから暇になることはないと思うけど
てかずっとくっついてくるからむしろ邪魔だなw
でもまぁいいか
つまんないよりかはずっとマシだよね
...あの頃みたいなのはもうこりごり
「どした?浮かない顔して
あ、もうすぐ僕とバイバイしなきゃいけないから寂しいとか?w」
「ちげぇよw
ちょっと昔のこと思い出してただけ
なんてことないからw」
「そう?
ならいいけど
無理するなよ?しおりは頑張りすぎる癖があるからね」
「分かってるわよ
あんたに言われなくても」
「お得意のつんつんですね分かります
んじゃまた明日ね!
ばいばいしおり〜!」
「うん〜
また明日ね〜」
相っ変わらずテンション高いなあいつ...
まぁ今日は緊張とか色々のせいで疲れたからなぁ
八割くらいあいつのせいだけどw
さっさと帰ってしっかり休みますかね
あなたに恋をしたみたい ワサビ @youteen
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