臆病者は...

アストラの親友ナターと会うことが出来たシオンは、アストラからの言伝を伝えた。


「ナター、私はアストラから貴女に言伝を頼まれてるの。」


「アストラから?」


「すまなかった。その一言だけ。」


アストラの謝罪の言葉に対して、ナターは笑うだけだった。


「あはは!アストラが謝ってるんですね!」


「理由は知らない。」


「ええ!知る由もないでしょう!」


ナターはひとしきり笑った後、深呼吸をして落ち着こうとしていた。


「ふぅ...だいぶ落ち着きました。」


「気味の悪い女だな。」


「そうでしょうか?そうだ、アストラは元気でしたか?」


「元気だったよ。」


「それは良かった...心配していたのですが、中々この街を離れる事が出来ませんので...」


「向こうも誰かに会いたい訳じゃないだろうから、放っておいてもいいと思うけど。」


「そうですけど...やはり友として気にはなるんです。」


「友って言ってるけど、その辺も含めて話を聞いてもいい?」


「勿論です。その前に、場所を変えましょうか。」


ナターはシオンとテオを連れて、街の中心街へと向かう。メインストリートを外れ、少し細い路地を進むと、小さな喫茶店があった。


「ここで話をしましょう。」


「テオも入れるかな?」


「ギリギリ入れそうですね。」


狭い扉を無理矢理通されたテオは、困った表情を浮かべる店主と目が合った。


「わ、悪いな。恨むなら俺じゃなくてこいつ等を恨めよ。」


「さて、私の奢りです。好きな物を頼んでください。私のオススメはデラックスストロベリーパフェです!」


「ストロベリー?ベリーは分かるけど...ストロベリーは聞いたことが無い。」


「ストロベリーは、甘さと酸味のある赤い果実だ。」


「ふぅん...食べてみようかな。」


「では、デラックスストロベリーパフェを2つお願いします!」


ナターが店主に頼むと、店主は店の奥へと姿を消した。頼み終えたナターは、表情が一変した。にこにことした親しみ易い表情から、まるで氷のような冷たい瞳でじっと見つめてくる近寄り難い表情に変わった。


「私とアストラは、幼い頃から共に同じ師の下で切磋琢磨をして、過ごしていました。」


ナターの口から語られたのは2人の過去だった。


「私とアストラが20歳になる時に、成人の儀として、賢者の森の最深部に2人で向かいました。この時のアストラは警備隊長の候補でした。」


淡々と語るナターは、どこか寂しそうな表情に変わっていた。


「成人の儀は、道を外れなければただの道。しかし、好奇心旺盛なアストラは、道を外れて深い森の中に迷い込んだ。そして、アストラは森の奥で化物を目にした。」


「知っているように話すけど...見てたの?」


「はい。私はアストラの後を追いました。化物も見ました。まるで、巨大な蟲の様な姿をしていました。」


「蟲?アストラは訳の分からないぐちゃぐちゃな化物って言ってたけど。」


「今までも何人か迷ってしまい、その度に化物の話を聞きます。ですが、毎回化物の容姿は違いますね。小さな人間の様な姿を見た人も居ますし。」


「毎回違う...」


「そんな動物や獣は居ない。例え擬態できたとしても、姿が変わるだけだ。大きさまで変えられる生物は存在しない。」


テオが話に割って入る。生物や自然に関しての知識は、シオンをも上回る。


「ではあれは本当に化物なのでしょうか...」


「うーん...化物...」


シオンは考え込んでしまった。考えていると、目の前に大きなパフェが現れた。


「うわっ、大きい。」


「...今までにも大きいものがあったが、今回は更に大きいな。お前の顔より大きいんじゃないか?」


「そうかも...」


「これが甘くて美味しいんです。いただきます!」


ナターが食べ始めるのを見て、シオンもパフェと一緒に来た長いスプーンで、ストロベリーソースのかかったホイップクリームを掬った。


「いただきます。」


口の中に甘い香りが広がった。ソースの酸味がホイップクリームの甘さを抑えた絶妙な味のバランスに、シオンの舌は驚いていた。


「美味しい...」


「でしょう?この街は他の街に比べて特徴がないと言われますが、このパフェだけは皆さん驚きますね。」


シオンは夢中で食べ進めていく。何度口に運んでも、大きなパフェは無くならない。まるで子供の頃に夢見た、無くならないお菓子を食べている様だった。

食べ終わった頃には他のものが何も食べられない程、腹が膨れていた。


「ふぅ...もう何も食べられない...」


「さて、満腹になりましたが、これからどうするつもりですか?」


「化物探しかな?」


「...私の立場からは、止めなければいけません。」


「私はこの街の住人でもないから、言うことを聞くつもりは無いよ。」


「そう言って、前に来た生物学者と名乗る人は、森から帰って来る事はありませんでした。」


「脅してるの?」


「はい。被害を広げたくはありませんので。」


「安心して。テオも居るから。」


ナターはシオンの顔を見て、この人なら大丈夫だと直感した。


「何故でしょう...貴女ならと思ってしまう私が居ます。」


「仕方が無いよ。私は、そういう星のもとに生まれたから。」


シオンは席を立ち上がると、テオを連れて店を出ていこうとした。


「ま、待ってください!わ、私も連れていってください!」


「人手が多いのは、いいけど...」


「化物を殺さなければ、被害は無くなりません。この機会に、私が必ず討伐します!」


「...随分熱い女だな。」


「まぁ...長銃も持ってるし大丈夫かな。いいよ。道案内も頼むね。」


「はい!任せてください!」


ナターは勢いよく椅子から立ち上がり、やる気に満ち溢れた顔で店を飛び出した。シオンも後を追おうとしたが、店主に呼び止められた。


「何か用?味の感想でも教えて欲しいの?」


無口な店主はパフェが盛られていたガラスの容器に向けて指をさした。


「...代金か...奢りって言ってたのに。」


シオンは渋々代金を支払うと、店を後にした。

テオの背中に飛び乗ると、テオの鼻を頼りにしてナターを追った。

ナターはシオンと出会った場所に居た。森を見つめるその瞳は、何か別のものを見ている様だった。


「ナター?」


「...行きましょう。私が先に行きます。」


そう言ってナターは森へ向かって歩いていった。シオンはテオの背中から降りて、歩いて着いていく。その右手にはソシエ、左手には銀色のケースを持っていた。

ナターに案内されて森の中に入っていくと、そこは光を通さない深い森だった。


「真っ暗。これを持って。」


シオンはテオの背中の荷物を漁り、ランタンを取り出す。取っ手をテオに咥えさせると、魔法を掛けた。


「灯りをつけるから、そのまま持ってて。ルクス。」


ランタンに向けて光の基礎魔法のルクスを掛けると、ランタンに明るい光が灯った。


「俺は荷物持ちじゃないんだが...」


「わぁっ!魔法ですね!そっちの狼はその状態でも喋れるんですね!」


「そいつは魔女だからな。俺のは腹話術見たいものだ。」


「魔女!初めて見ました!」


「この国の人は、魔女を見た事をある人が少ない気がする。」


「魔女の数も減っているんだろ?そのせいだな。」


「じゃあ私は貴重なんだ。」


話をしていると分かれ道に辿り着いた。すると、ナターがシオンとテオに質問をした。


「お2人はこの様に分かれ道の時はどうしていますか?」


「テオが人のいる方に向かってくれるから、私はあまり決めないかな。テオ、ついでだから行方不明の生物学者の匂いが分かれば案内して。」


「.....」


シオンの指示があったにも関わらず、テオはどちらの道にも進まず、その場で顔をしかめるだけだった。


「テオ?」


「...駄目だ。鼻が利かない。」


「調子悪いの?」


「...臭いだ。獣避けに似た臭いだ...」


「おかしいですね...この辺りには獣避けは撒いてない筈ですが...」


「まぁ、そういう事だ。俺の鼻には期待をするな。道は知ってるんだろ?早く案内しろ。」


鼻が利かない事に苛立ちを隠せないテオは、ナターを急かすように早い口調で指示をした。


「わ、分かりました。こちらです。」


分かれ道を左に進んだ。更に森は深くなり、道も荒れていく。灯りが無ければ、自分の手さえ見えない暗闇は、人間に強い恐怖を植え付ける。


「.....」


「シオン、どうかしたか?」


「まだ、何か足りない...」


「何が足りないんだ?」


「気にしないで。」


周囲を見ては考え込むシオンに声をかけるが、すぐにはぐらかされてしまい、何を考えているか分からなかった。


「何時にも増して分からないな。」


テオも諦めてナターに着いていく事に専念する。そして、先の見えない道を歩いていると、草木に隠された細い脇道の前で立ち止まった。


「この先です。皆ここで迷ってしまい、不思議とこの道に誘われていくそうです。」


「ふぅん...誘われるんだ。」


シオンは恐れることなく草をかき分けて、脇道に入っていく。


「こ、怖くないんですか?」


「怖いよ。もしかしたら襲われるかもしれない。でも、知りたい事がある。」


シオンはどんどん奥へ進んで行く。テオが慌てて追うが、耳が張り裂けるような甲高い鳴き声が森に響いた。


「何だ!?」


「い、今の鳴き声は...」


「シオン!」


テオが脇道を見るが、既にシオンは居なかった。最悪の事態になってしまう。


「あの馬鹿...」


テオは追うに追えなかった。自分がシオンを追ってしまえば、隣に居るナターを1人にしてしまう。


「...クソっ!着いてこい!」


「あ、足が震えて...」


ナターは震える足を、手で押さえ込もうとしていたが、震えが止まる気配は無かった。


「...これだから弱い人間は...乗れ!」


テオはナターの襟元を噛み、自分の背中に投げ飛ばした。背中に乗ったナターは、必死にテオの背中にしがみついていた。


「どこだ...どこに行った...」


脇道に入っていくと、道は無数に別れており、シオンがどこに行ったかも分からない。


「何だこの森は!道はわからないのか!?」


「この先の事は...知りません...」


「使えない...」


テオは闇雲に走り続けた。少し走っていると、突然開けた場所に飛び出した。その場所の中心には、巨大な木がそびえ立っていた。


「...外から見えていた木か。」


テオが木に近づくと、木の影から1匹の人間に良く似た小さな獣が姿を現した。


「獣か。おい、ナター。撃て。」


テオがナターに撃つように指示をするが、ナターが銃を構える気配は無かった。


「どうした?あの程度の獣に怯えているのか?」


背中に乗るナターの様子を見ると、まるで化物を見ているような怯えた顔をしていた。


「ば、ばけもの...」


「何を言っている!あれは獣だ!」


獣が1歩近づく度に、ナターが背中の上で悲鳴を上げる。


「ナター!しっかりしろ!」


ナターを落ち着かせようとするが、テオの言葉は届かなかった。


「...あまり獣の血は浴びたくないが...仕方が無いな。」


テオはランタンを置くと、牙を向いた。その時だった。突然背後から人が現れ、持っていた散弾銃を獣に向けた。

その人間はテオの姿を見てパニックになっていたアストラだった。しかし、アストラの向けた銃口は、一切の震えなく獣の頭部を捉えていた。


「俺は臆病者だ。お前を置いて逃げた。だが、今回は違う。奴は化け物なんかじゃない。ただの獣だ。」


獣が銃を持つアストラに向けて走り出す。アストラは一切の躊躇いもなく、引き金を引いた。

臆病者と言われたアストラは、獣の死骸の前で立ち尽くしていたが、緊張の糸が切れたのか、突然膝から崩れ落ちた。


「アストラ!」


ナターが慌ててアストラに近寄り、肩を貸そうとするが、アストラは死骸を見て笑っていた。


「見てくれ!俺は...ようやく...あの化物を克服したんだ!」


「アストラ...どうやって...今まで街に帰って来ようともしなかったのに...」


「あの魔女のお陰だよ...」


アストラが自分の来た道を振り返ると、眩い光を放つケースを持ったシオンが立っていた。


「シオン...どこに行っていた!」


「これを探してただけ。」


シオンの右手には、銃ではなく1輪の紫色の花が握られていた。


「その花...見た事がないが...」


「魔女が扱う花の中でも特殊な花。この花の匂いを嗅ぐと、人に幻覚を見せるようになる。でも、人以外にはただの刺激臭になるらしいよ。」


「獣避けの臭いか...」


「た、確かにその花は私達警備隊で獣避けにしていますが...幻覚なんて1度も...」


「私も騙されてた。この花は周囲の自然を守るために幻覚を見せる。それが獣でも守る対象にはなるし、貴女には見えてないんでしょ?その目の前にある巨木が。」


ナターは辺りを見渡すが、シオンに指摘された通り、巨木が見えていないようだった。

その様子を見て、アストラはポケットの中から包み紙に入った粉薬をナターに渡した。


「あの魔女から貰った幻覚を消す薬だ。」


ナターは薬を受け取り、恐る恐る粉薬を口に含むと、ナターに見えていた恐怖の塊だった森は、瞬く間に姿を変えた。

目の前に倒れている獣を見て、ナターは笑ってしまった。


「ふふっ...私はこんな獣に悲鳴を上げていたのですね...」


「この森は、こんなに綺麗だったんだ。」


「アストラ...どうして怯えていた貴方がここまで来れたのですか?」


「俺は、まるで俺と違う生き方をする魔女を...失いたくなかった。」


「もしかして、私を助けに来たの?」


シオンは驚きを隠せなかった。まさか心の壊れた人間が、自分の為に身を挺する等とは考えていなかったからだ。


「街に入った時、皆に驚かれて、罵声をあびせられた。とても...怖かった。森に入るときでさえ、足が震えて動かなかった。家に帰ろうと1度引き返した。だが、優しいお前に死んで欲しくなかった。」


アストラはシオンの顔を見た。そして、一番伝えたいことを言葉にした。


「...洗濯物...ありがとう。」


「...ふふっ...あはは!それが言いたくて、ここまで来たの?化物も居るのに?」


シオンは笑いを堪えることが出来なかった。思わず疑問に思っていることを口に出してしまう。


「...でも、ありがとう。私は、人間の限界を勝手に決めていたみたい。貴方のお陰で、見る目が変わった。」


シオンは座ったままのアストラに手を差し伸べる。アストラはシオンの手を握ると、ゆっくりと立ち上がった。


「貴方は臆病者。それも、自分よりも他人を失う事を恐れる勇敢な臆病者。」


「ははっ...臆病者は変わらないか。」


「変わらない。変えない方がいい。貴方はそれが似合ってる。」


「それはどうも。小さな魔女さん。」


2人が固い握手を交わすと、3人と1匹は街への帰路についた。

街へ戻ると、再び喫茶店に行こうと誘われるが、シオンとテオは丁重に断ると、検問所に向かった。その途中でも、アストラは臆病者と罵られたが、怒りでも反論でもなく、笑みを返した。


「言い返さなくていいの?」


「良いんだよ。俺は臆病者、それは真実だからな。だが、ただの臆病者じゃない。俺は」


「「勇敢な臆病者」」


アストラに被せるように、シオンも声に出した。

お互い笑みを浮かべ、楽しい時間が流れる。しかし、それもすぐに終わりを告げる。


「じゃあ、私達は行くから。」


「もう少し残っていかないのか?」


「まだ美味しいお菓子がありますよ?」


「私は世界を見ないといけない。だから、ここに留まることは出来ないの。」


「そうか...新しい友人が出来たと思ったが...」


「もし、戻ってきたら、その時は旅人じゃなくて、友人として迎え入れて。」


シオンはテオの背中に飛び乗り、街の外へ向かう。


「...自慢するからな!俺には魔女の友人が居るって!」


「良いよ。私も自慢するよ。こんな臆病者がいるって。」


シオンが振り向いて手を挙げると、アストラとナターは名残惜しそうに手を振っていた。


「行くぞ。」


テオが走り出すと、2人の姿はあっという間小さくなってしまう。

1人と1匹に戻ると、テオはシオンに疑問を投げかけた。


「お前、知っていたのか?」


「何を?」


「あの花の事だ。」


「さぁ...どうだろうね。」


「あの男の事も仕組んだのか?」


「あれは予定外。まさか、たった1枚の紙切れに書かれた言葉の為に、人間が動くと思う?」


「思わないが...あれはって言ったよな。他は何があるんだ?言ってみろ。」


「...さぁ?」


「お前...情報の共有はしろと言ってるだろ?」


「知らない事は共有する必要が無いよ。」


「予想でもいい!俺だけ蚊帳の外にするな!」


「今日は色々な人に出会うね。警備隊に臆病者、それからうるさい狼。」


「意地の悪い魔女よりは良いだろ?」


「魔女は昔から意地悪って決まってるんだよ。」


「意地の悪い魔女にうるさいも付け足しといてくれ。」


「分かった。教えるからそれ以上言わないで。怒りたくない。」


「早く言えば、すぐに済んだろ?」


テオは自分勝手なシオンに呆れながらも、シオンの話に耳を傾ける。


「私も森に入るまでは分からなかった。テオの鼻が利かなくなったお掛けで、ようやく予想ができた。あの花...ロデナの花。」


「あれは見た事がない。珍しいのか?」


「珍しいよ。森が百あったとしたら、その中のひとつの森にしか無い位に珍しいよ。」


「それを知らずに獣避けに使ってるのか...あの街の人間は。」


「仕方ないよ。あの花は獣避けには便利だから。でも、知らないといけないのは、この花。」


シオンは銀色のケースを開けると、瓶に入ったロデナの花と、もう一輪別の花が入っていた。


「別の花か?」


「ロデナの幻覚効果を打ち消すシュルエトの花。一緒にいれないと、幻覚が見える。あの街の人は魔女に会ったことがないから、それを知らなかった。」


「どうして教えないんだ?教えれば奴らは化物に怯えなくて済むだろ?」


「...そうだね。でも、幻覚だと思っていた方が良いこともあるんだよ。私は少なくとも幻覚を見ておけばよかったと思ってるから...」


「どういう事だ?」


「さぁ?もしかしたら、本当に化物を見たのかもね。」


「嘘をつくな。化物は居ない。それが真実だ。」


「そうだよね...」


話を聞けて満足したテオは、シオンの小さな溜息には気付くことが出来なかった。

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