ヒトの光は、昴が如く

付録：用語集及びに超越能図鑑

■■■超越者（アウター）■■■

人のくびきを外れたもの。

1995年を境に突如現れた、超越的な能力を有する生物。その内でも人間を指す。

超人的な身体能力、あるいは卓越した頭脳を持つ。加えて、超越能（アウトレンジ）と呼ばれる超能力を有している。

それまで通常の人間であったものが突然超越者（アウター）として覚醒することで、その個体数は増加する。

その存在は各国政府によって隠匿されているが、裏社会においてはもはや公然の秘密となっている。

現在の地球の総人口に対する超越者（アウター）の割合はおよそ、100万人に1人（約7万人）と言われている。

・反超越者（アンチアウター）

反超越者（アウター）活動を続ける者の総称。

超越者（アウター）の存在は公になって居ないため、この呼称を用いられるのは専ら抗議活動を行使した過激派を指す。

超越者は突然変異的に発生するため、反超越者であった者が超越者として覚醒してしまうこともままある。

・国家所属超越者（グランアウター）

政府に雇われた超越者（アウター）の総称。

国家主導の秘密組織、通称「超能特殊自衛隊」に属する者たちである。

・第二次超越者（セカンドアウター）

複数の超越能（アウトレンジ）を持つ次世代の超越者（アウター）。

超越者の誕生から15年の月日がたった2014年、突如として出現した。

これまで超越者（アウター）であった者、そうでなかった者を問わず、彼ら突然に覚醒を始めた。

出現比率は通常の超越者アウター中の更に0.05%と言われており、現在存在が明らかになっている第二次超越者の人数は全世界でも僅か34名。

存在が明らかになっていない者を含めれば、その人数は100を超えると言われている。

・正八角形結晶石（いしのようなぶったい）

黄緑（ライム）色の輝きを放つ謎の物体。カリブ海西域に位置するケーマン海溝にて発掘された。

これを用いた実験の失敗が原因で超越者（アウター）が誕生したと言われている。

詳細は不明。

■■■組織■■■

■天津星（アマツボシ）

日本国における超越者対策本部。

国内の超越者（アウター）全般への支援組織であると同時に、日本における「超能特殊自衛隊」も有している。

劇中で単に天津星（アマツボシ）と呼称した場合は、後者の超能自衛隊を指す場合が多い。

天津星（アマツボシ）は老若男女を問わず超越者（アウター）達で組織された部隊である。

国家に協力的な超越者（アウター）へのスカウトには余念がなく、徴兵めいた勧誘も行われているが、あくまで入隊は個々人の任意。日本国は基本的人権を尊重している。

入隊者には特別奨金援助が為されている。

主な入隊者の任務は、超越者（アウター）犯罪の鎮圧、超越者（アウター）事案による要救助者の救護、超越者（アウター）覚醒者の認知及び保護、超越者（アウター）の存在隠匿。

任務の無い時の隊員は、日常生活を営む者、訓練に従事する者、ひたすら遊び惚けている者など多岐に渡る。

その理念は、超越者と人間の調和と共存である。

・紫暮（しぐれ）学園旧校舎支部

兵庫県茨木市にある廃校を再利用した天津星（アマツボシ）の支部。

配属隊員は18名。花芽智ら、物語の主役が配属されている。

隊員の居宅も兼ねており、空き教室が個室などに再利用されている。

便宜上の支部長は倉光古徳（くらみつことく）。

5話にてセーラーＶの手により徹底的に破壊された。

・天津星本部

新宿地下に位置する天津星の総本山。

正八角形結晶石（いしのようなぶったい）が安置されている。

■禍津星（マガツボシ）

詳細不明！

天津星（マガツボシ）を敵視している超越者（アウター）集団、という情報以外はその一切が不明である。

・柴垣嘉麻戸（しばがきかまど）

日本で最初に誕生した超越者（アウター）。

天津星（アマツボシ）の創設メンバーの一人だが、後に裏切って禍津星（マガツボシ）を設立した。

当時の彼を知る資料は残っておらず、名前以外の詳細は不明。

■その他

・蓮華組合（れんげくみあい）

超越者（アウター）派遣組織。

複数の超越者（アウター）、及び犯罪組織と繋がりがあり、両者の橋渡しを行って仕事を斡旋（あっせん）している。

断片的な情報は公開されているが、その全貌は依然として不明。

荒蕪（こうぶ）組は米国圏内にて活動しているらしい。

・マラコーダ

国際テロリスト組織。米国にて反政府運動を行っていた。

1話にて、抑止力たる超越者（アウター）を失ったことで壊滅。

・マッド・マグナス・マーダーズ

邪悪超越者（アウター）犯罪者集団。

資金難に陥った暴力団『海人（あま）』の残党。海人の所有していた超越者（アウター）達が新たに立ち上げた犯罪組織である。

4話にて、一斉発起を行い西宮市を手中に収めんと行動したが、天津星（アマツボシ）の迎撃によって事実上の壊滅。

・麝香（じゃこう）くノ一真宗会

超越者（アウター）組織。

フェミニズムを語る女性超越者（アウター）の組合であり、メンバー間の繋がりはネット上に存在する。

組織内には過激派と穏便派の二派閥が存在しており、穏便派は天津星（アマツボシ）とコンタクトを取り過激派の一掃を依頼している。

表立って組織犯罪を行った形跡はないが、依然監視が続行されている。

■■■超越能（アウトレンジ）■■■

超越者（アウター）が一人必ず一個は有する超常の力。単に「異能」「能力」とも呼ばれる。

超越者（アウター）が『そう』と信じた世界観（ルール）を現世へ押し付ける超能であり、いずれも物理法則に囚われぬ力を持つ。

超越者（アウター）の自意識の表れであるとも言われており、超越者（アウター）は自身の能力へ愛着を持つ者が多い。

名前を付ける、法則性を定める、世間へ広めることで承認欲求を満たす、といった愛玩によって能力は向上する。

要するに、自己中心的な者ほど、超越者（アウター）としては上等である。

言わば超越者（アウター）同士の決闘は自分ルールの押し付けであり、最後に負けるのは己が力に不信を抱いた弱者である。

現実的な常識や他者の思想を担保にする者は、超越者としては二流。

超越者の良し悪しは、如何に自分を取り巻く現実を否定して空想に染まり切るか、である。

能力の傾向によりある程度のタイプ分類が為されている。

（しかし、その多彩な能力故に分類は事実上形骸化しており、あくまで目安にしかならない）。

能力の『成り立ち』ではなく、能力を用いたことで発生する『結果』によって分類される。

複数種の要素が混合して見られる能力の場合は、『能力AとBの混合型』といった分類が成される。

※邪視は例外。邪視は最速で発動する能力故に特別対策が必須とされたため、特別にピックアップされている。

・念動力（サイコキネシス）

物質を直接触れずに動かす、あるいは破壊する。

直接触れずに能力のみで動かすもの全般を指す。

・転送（テレポート）

物質を遠方へ転送する。

転送先の座標・風景を明確にイメージ出来ていなければ使用が難しい高等能力。

距離の限度は様々だが、人一人を飛ばす能力の場合、確認されている最大距離は10m。

・再構成（メタモルフォシス）

物質を変質させる。

触れたものを黄金へ変化させる能力などが該当。変身能力などもこれ。

一時期差別化されていた付与（エンチャント）の能力は、2012年この分類に併合された。

・石化（ゴルゴーン）

生物を変質化させ無力化する。

再構成（メタモルフォシス）の亜種。その性質は凶悪であり、トップクラスの警戒対象と成っている。

厳密には石化に限らず氷結や全身麻痺、液体化などの事象も含むが、最初の同系統能力者が石化能力であった事にちなみこう呼称されている。

他能力と命名規則が異なるのは、通称が後に正式名称として採用されたため。

・液状化（ゲルモーフ）

物質を液状化する。

再構成（メタモルフォシス）の亜種。

性質は再構成（メタモルフォシス）と何ら変わりないが、水害などの二次被害に繋がる恐れがあるため区分けされている。

・透過（ゴースト）

物質を透過する。

再構成（メタモルフォシス）の亜種に分類されているが、独立化すべきとの意見も上がっており、現在審議中。

透過（ゴースト）能力者複数名による組織「ゴースト・タウン」への対抗として区分けされた。

他能力と命名規則が異なるのは、通称が後に正式名称として採用されたため。

・招来（サモン）

物質・現象を発生させる。

再構成（メタモルフォシス）との違いは、元となる物質が明確に存在しないことである。

・超高速移動（ソニックブーム）

超高速を実現する。

周囲を遅くすることで相対的に自身を早くするもの、単純に高速移動するもの、時を止めるものなど、実現の用法は多岐にわたる。

・使役（テイム）

物質を使役する。

対象に命令を与えることで、その命令を遵守させる高等能力。

使用者と対象の関係性が重要な能力であり、一度その関係性が崩れれば使役能力は使用不可能となる。

王と兵士、教師と生徒、魔法少女と使い魔などの上下関係が模倣されることが多い。

・催眠（ヒュプノ）

生物の心身を操る。

対象の身体、知覚能力、精神など、その身の一部を思うがままに操り動かす能力。

性質上対処が難しいため、天津星内部には催眠（ヒュプノ）専門の対抗組織が存在している。

催眠使いは、まとめて催眠使い（ヒュプノス）と呼称される。

・記憶操作（ロボトミー）

生物の記憶を改ざんする。

催眠（ヒュプノ）の亜種。

対象の現在の認識のみではなく、過去の出来事や記憶にまで遡って催眠を行う。一芸特価ゆえにその能力は絶大。

・邪視（ゲイズ）

上記能力の種類に関わらず、視覚を基点として発動する能力をこう呼ぶ。

能力実行のトリガーが“見る”という相手を認識する一動作のみで完了するため、最強最速の能力と呼ばれている。

そのため、邪視を起点として発動する能力は『邪視（ゲイズ）による再構成（メタモルフォシス）』といった能力表記となる。

邪視使いは、まとめて邪視者（ゲイザー）と呼称される。

・意思疎通（テレパシー）

他者と思考を共有する。

所有者に多大な精神の負荷をかける能力であるため、所有者の多くは発狂に至る危険な異能。

能力を活用できている者の実例は、世界でも数えるほどしか発見されていない。

・時操（タイムトランス）

詳細不明。

青龍（あおだつ）夏我美（かがみ）によって世に授けられたものだと言うが……？

■■■超越能（アウトレンジ）図鑑■■■

『天満流鳴神術（てんまんりゅうなるかみじゅつ）』

招来（サモン）を基点とした能力群。使用者は白樺花芽智。

使用者は「自身に雷神の力を宿す能力」と認識しており、雷を基点とした複数の異能を実現している。

名前の由来は雷神の別名、「鳴神」。

・火雷天迅雷（からいてんじんらい）

招来（サモン）の異能。

目標と定めた避雷針へと、稲妻を呼び寄せる。

避雷針としての役割を担うものであれば代替物でも可能。普段は所有している脇差への招来を行っている。

落雷後の避雷針は暫しの間帯電するため、振り回して雷の刃を発生させることも可能。

名前の由来は天神信仰の産物たる「火雷天神」。

・天満自在天奉（てんまんじざいてんほう）

超高速移動（ソニックブーム）の異能。

目標と定めた避雷針へと、雷光と化し移動する。道中の障害物は全て打ち砕かれる。

避雷針としての役割を担うものであれば代替物でも可能。普段は所有している脇差への短距離移動を行っている。

使用者に触れている対象であれば共に移動することができる。（衣服、背負った人間など）

名前の由来は天神信仰の主神たる「天満大自在天神」。

能力の由来は「KINGSGLAVE FINAL FANTSY XIV」の主人公が持つ投げたナイフへワープする能力。

『丸畑茅根吾郎の能力』

念動力（サイコキネシス）の異能。使用者は丸畑茅根吾郎。名前はない。

開いた手の平を対象へ向け、そのまま腕を押す・引くことで対象を押し出す・引き寄せる。

射程は200m。両腕が使える分、同時に二種までの行使が可能。

「人間の足元のみ」など、一部分にのみ使用することも出来るようだ。

『私的詩的（ジャック）』

転送（テレポート）の異能。使用者は倉光古徳。

記したものを遠方へ転送する。使用者が記述したものであれば、文字に限らず図形や絵も転送可能。

使用者は普段は設定されたメモ用紙・掲示板へ記述を転送し、連絡員の役目を担っている。

転送距離は、少なくとも地球上であれば無制限。

名前の由来は小説家森博嗣（もりひろし）の著作、「詩的私的ジャック」。

『ピン・ピック・ピストル・バルブ』

再構成（メタモルフォシス）の異能。使用者は品陶可夢偉。

触れたものを針へと変換する。対象は生物、空気などの知覚できない物質、炎など触れると怪我を負うものを除く全て。

巨大な壁や地面など手に収まらないものは、直接手で触れた箇所だけを変換する。

針の材質はステンレス製。

大きさは可変。元となった物体の質量をもとに大小する。生成した針の大きさと量の値は反比例する。

普段は5cmの裁縫針ほどの大きさの針を無数に生成して使用している。

30cm以上の巨大な針は突長針（レイピア）と呼称される。

名前の由来は日本のガールズ・ホーン・ロックバンド、「ピストルバルブ」。

『エンジェル・フレア』

邪視（ゲイズ）による招来（サモン）の異能。使用者は犯罪者兄弟・弟。

瞳から、着弾点で爆発する熱線を発射する。爆破の規模はそこそこ。

鏡や写真に写ったものなど、肉眼ではなくとも「己の瞳」と認識できるものであれば熱線の発射が可能。

熱線は発射点から障害物に命中するまで直線に進行し続ける。

名前の由来はガンシップAC-130の形成するフレアの通称、「エンジェルフレア」。

『ダイヤモンド・コート』

再構成（メタモルフォシス）の異能。使用者は犯罪者兄弟・兄。

己の肉体を鋼鉄へと変貌させる。それにともない、体重も飛躍的に増加する。

眼球、口内、内臓、睾丸に至るまで一切が鋼鉄と化す。

間接は、伸縮性を保ったまま硬度のみ鋼鉄のものとなる。

名前の由来は特になし。使用者の創作。

能力の由来はMARVELヒーローのコロッサス。

『ヴァニッシュ・テイマー・クロウ・テクスチャー』

使役（テイム）と再構成（メタモルフォシス）の混合異能。使用者はセーラーＶこと三澤忠子。

触れたものに鴉の翼を生成し、それを自在に操る。対象は無機物と自身のみ。

己に使用した際は、鴉の翼を生やし己の意のままに飛行できる。

使用者は「魔法少女」と「使い魔」という図式で上下関係を構築している。

名前の由来は特になし。使用者の創作。どことなくセーラー戦士風味。

『ヴァニッシュ・スライス・インフィニティ』

招来（サモン）の異能。使用者はセーラーＶこと三澤忠子。

手の平から鋸を生成する。

使用の度に寿命が１日縮まる。

名前の由来は特になし。使用者の創作。どことなくセーラー戦士風味。

『禍翅音理論（かばねりろん）』

邪視（ゲイズ）を基点とした能力群。使用者は紫宮禍翅音。

強烈な自己暗示によって己の能力を拡張したことで、現在は無数の能力を有する第二次超越者となっている。

・禍翅音理論：美的荒廃（デマイズ・パフューム）

邪視（ゲイズ）による石化（ゴルゴーン）の異能。

目視した対象を辰砂（赤色硫化水銀）へと変化させる。

禍翅音の所有していた最初の異能。

名前の由来は楽曲「美的荒廃カタストロフ」「Demise Perfume」。

・禍翅音理論：豪放純潔（コンプレックス・イマージュ）

再構成（メタモルフォシス）の異能。

自身が認識した辰砂を、一時的に不変の存在へと作り変える。

不変の辰砂は外部からの干渉を一切受け付けない不壊の物質となる。

「辰砂は水銀の結晶であり、始皇帝の不死の薬や賢者の石として謳われた存在である。故に不変の象徴である」

という認識を元に実現化する。

名前の由来は楽曲「コンプレックス・イマージュ」。

・禍翅音理論：熔融解剖（サイコ・アナルシス）

邪視（ゲイズ）による石化（ゴルゴーン）の異能。

自身が診察、視察などした対象を辰砂（赤色硫化水銀）へと変化させる。

診察手段は、聴診など。

「診る、視る、見るは同じ発音であるため、その意味は混同される。よって行為と意味は共通化できる」

という認識を元に実現化する。デマイズ・パフュームを邪視（ゲイズ）を経由せずに行う荒業。

名前の由来は楽曲「サイコアナルシス」。

・禍翅音理論：自己再帰（レゾン・デートル）

邪視（ゲイズ）による再構成（メタモルフォシス）の異能。

自身の再構成、もしくは治療。リスポーン。

「自分を見つめなおすことで、自身を辰砂化＝不変化させ、不滅の存在として自己を保ち続ける」

という認識を元に実現化する。コンプレックス・イマージュを自分自身へ適用させたもの。

名前の由来は楽曲「レゾンデートル」。

・禍翅音理論：御伽輪廻（ダーク・ルナシィ）

邪視（ゲイズ）による液状化（ゲルモーフ）の異能。

固体の液体化。あるいは、液体の気体化。

辰砂（赤色硫化水銀）に対して使用した場合は、対象をジメチル水銀へと再構成する。

「熱い視線で対象を見つめることで、文字通り対象に高熱を発生させ融解させる」

という認識を元に実現化する。

「冷たい視線」を活用した液体から固体への再構成も可能だが、デマイズ・パフュームで十分と思ったのか彼女はそれに能力名を付けていない。

名前の由来は楽曲「Dark Lunacy」。

・禍翅音理論：人間原理（アダルト・チルドレン）

邪視（ゲイズ）による招来（サモン）の異能。

自分自身の招来。擬似的な分身。

「自身を客観視することで、『己を操る己』という入れ子構造を空想し、高度の次元から己自身を呼び寄せる」

という認識を元に実現化する。レゾン・デートルの視点を切り替えたもの。

名前の由来は科学哲学「人間原理」、および楽曲「アダルトチルドレン」。

『ブリリアント・アゲート』

天津星の名もなき運転手が持っていたらしい異能。

大地のマナを操るらしい。

『グリズリー・テンプル』

念動力（サイコキネシス）の異能。使用者は重明（しげあき）華撫羅（かぶら）。

可視化された強力な念動力（サイコキネシス）である。

ありとあらゆる人体の攻撃を、実体を象った巨大な幻影（ビジョン）を以って再現する。その威力は計り知れない。

要するにデカイ拳でパンチする俺超つえー能力。足、肘、膝、頭突きも可能。

強烈な思念を元に巨大な拳を実体化させることで、『こんだけデケェ拳で殴ってるんだから、相応のパワーがあってトーゼン』という思考を元に破壊力を上乗せさせる。

幻影（ビジョン）の大きさは、「自身の各部位と同サイズ」から「数m大」まで自在に操れる。

名前の由来は特になし。華撫羅（かぶら）本人がカッコイイと思った響きの採用のため、意味は適当。

『ハンズ・オブ・グローリー』

念動力（サイコキネシス）の異能。使用者は重明（しげあき）華撫羅（かぶら）。

グリズリー・テンプルの真の姿。世界に対する強引な横槍。全てを打ち壊す正義の予定調和。絶対なる栄光。

重明（しげあき）華撫羅（かぶら）の自己顕示欲と圧倒的な自信からなる勝利のビジョンを描き出す。

確実に襲い掛かる逆境と引き換えに、使用者の活躍を約束し、その場の勝利を収める。

その圧倒的な力は他の何物をも凌駕して発動する。催眠（ヒュプノ）や再構成（メタモルフォシス）ではない、念動力（サイコキネシス）による無理やりの介入という点が華撫羅（かぶら）の傍若無人な様を表している。

一方で、勝利はその場における一時的なものでしかないため、敵が「奥の手」を隠していた場合に弱い。

名前の由来は死体の腕を蝋（ロウ）化させた魔道具、栄光の手（ハンズ・オブ・グローリー）

能力の由来は小説「幻想再帰のアリュージョニスト」より六王パ―ンの性格。

『業（カルマ）』

転送（テレポート）と催眠（ヒュプノ）の混合異能。使用者は白虎（しろとら）刈留魔（かるま）。

“己”の受けた責め苦を、それを与えた“相手”へ『報い』として還す。

自身の受けたダメージを相手にも与える受動的カウンター能力。

この際、“己”の範囲は、使用者が所属する“共同体”へ認識を拡大する事ができる。

名前の由来は仏教思想における業（カルマ）より。

能力の由来はゲーム「世界樹の迷宮」のカースメーカーのスキル「ペイントレード」。

『傍座梵我一如（ウパニシャッド）』

再構成（メタモルフォシス）の異能。使用者は白虎（しろとら）刈留魔（かるま）。

自身の再構成、もしくは治療。リスポーン。

自我と宇宙の心理を同一視するウパニシャッド哲学を元にした自己認識によって実現する。

かがみ曰く、「ダメージ反射で消耗戦を仕掛ける一方で、自分は完全回復できるクソゲー体質」。

名前の由来は仏教思想の一つ、ウパニシャッド哲学。「傍に座る」という意味を持つ。

また、梵我一如はウパニシャッド哲学の根幹を成す思想を意味する。

能力の由来は漫画「コロッケ！」のアンチョビが持つ能力「パーフェクトリバース」。

『Aurum ignis probat《黄金は炎を証明する》』

再構成（メタモルフォシス）と念動力（サイコキネシス）の混合異能。使用者は朱雀（あけすず）歌倶夜（かぐや）。

一瞥した無機物をそれに見合った価値のある兵器へ再構成する。究極の場合、札束から戦車の創造さえ可能。

生成された兵器は対象を自動的に追尾し攻撃を行う。

名前の由来はローマ帝国の哲学者、セネカの言葉「Ignis aurum probat; miseria fortes viros.」

「なぜ神は善き人に非業の運命を与えるか」に答えて曰く、「炎は黄金を証明する、悲惨は人間を証明する」という意味を持つ。

『宇都娥流童・楼倶（うとがるど・ろうぐ）』

招来（サモン）の異能。使用者は玄武（くろたけ）嘉撫斗（かぶと）。

愛用のバイクを変形させた赤褐色の鎧『機巧外殻（きこうがいかく）』と薙刀（なぎなた）『槁木死灰（こうぼくしかい）』を召喚し、身に纏う。

使用者曰く鎧の材質は魅須理瑠（みすりる）であり、決して壊れず、超越能を無効化する。

名前の由来は北欧神話に登場する巨人の王ウートガルザ・ロキ、あるいはウトガルド・ロキより。

薙刀の名前の由来は同名の四文字熟語。痩せ衰え、活力を失うさまを表す。

『trick & screaming night』

邪視（ゲイズ）による催眠（ヒュプノ）の異能。使用者は青龍（あおだつ）夏我美（かがみ）。

対象、および対象を認識している存在を巻き込み、己の世界観に引きずり込む広範囲攻撃。

その名の通りハロウィーンの風習をもとに構成された幻想空間であり、お菓子を持たない者に対してはイタズラと称してあらゆる攻撃が出来る。

空間内の出来事はすべて利用者の思うがままとなるが、悪霊やゾンビを召喚した使役（テイム）や対象をおもちゃやお菓子に貶める疑似再構成（メタモルフォシス）の攻撃を好む。

名前の由来は楽曲「Sweet Halloween」の一節。

『天満流鳴神術神愚羅無双（てんまんりゅうなるかみじゅつかぐらむそう）』

すごい

・豪牙狂乱（ごうがきょうらん）・這荒鬼（はいあらき）

居合の構えから大振りし、そのまま独楽（こま）のように回転し続ける。

・捲土天翔（けんどてんしょう）・煉屠雀（れんとじゃく）

雷光で相手の影を作り、その影から孔雀のような雷の鳥を出して敵を攻撃する。

・凛戸絢爛（りんとけんらん）・抛慚愧（ほうざんき）

刀を地面に刺して合掌する。自分の周りに雷が降り注ぎ続ける。

・愚滅迅雷（ぐめつじんらい）・霹靂神（はたたがみ）

やばい

『天満流風伯術（てんまんりゅうふうはくじゅつ）』

招来（サモン）を基点とした能力群。使用者は白樺加賀利。

使用者は「自身に風神の力を宿す能力」と認識しており、風を基点とした複数の異能を実現している。

名前の由来は風神の別名、「風伯」。

・颪鎌風（おろしかまかぜ）

招来（サモン）の異能。

刃より鎌鼬（かまいたち）を発する。

切れ味鋭い刃物を鎌鼬（かまいたち）の擬物化と認識することで発動。

対象とした刃に振るうことも触れることもなく使用可能。無音無動作による遠隔斬撃。

名前の由来は山から吹き下ろす風「颪」、及び鎌鼬の別名「鎌風」。

・颪鎌風天剣（おろしかまかぜてんけん）

招来（サモン）の異能。

でたらめに振りかざした刃より無数の鎌鼬（かまいたち）を発する。

鎌鼬（かまいたち）は軌道を自由に取って目標へと向かう。このときの動きによって風力が生まれ、周囲の物体もまた目標へ向かっていく。

結果として、目標を中心とした竜巻の渦が生まれ、目標を細切れに切り裂いていく。

・飛廉天飄風（ひれんてんひょうふう）

招来（サモン）の異能。

刃より暴風を放つ。

切れ味鋭い刃物を鎌鼬（かまいたち）の擬物化と認識することで発動。

竜巻の如く風を送ることで周囲一帯を吹き飛ばすほか、ジェット噴射の如く推進力として利用することも可能。

名前の由来は中国神話における風神、「飛廉（ひれん）」。

・伊勢津彦神風（いせつひこのかみかぜ）

透過（ゴースト）と超高速移動（ソニックブーム）の混合異能。

己が身を旋風と化し移動する。道中の障害物は全てすり抜ける。

神速の移動は残像を残し、移動時に発生した風勢は確かな圧力を伴って人の形を為す。

即ち、先ほどまでの己と寸分違わぬ分身を残したまま遠方へ移動する分身の妙技。

分身の持続時間は数秒程度。

名前の由来は日本神話における風神、「伊勢津彦（いせつひこ）」。

『スリープシープ・パレード』

催眠（ヒュプノ）の異能。使用者は立花（たちばな）千津留（ちづる）。

使用者に対して僅かでも好意を抱いたものの知覚を思うがままに操る。

劇中では己を紫宮禍翅音に偽装し、それとなく親禍津星へ誘導しようとした。全然有効活用できていない。

名前の由来はゲーム「東方憑依華」ドレミー・スイートのテーマ曲。

『ナイトメア・ダイアリー』

催眠（ヒュプノ）の異能。使用者は倉増（くらます）飛尾樹（ひびき）。

使用者に対して僅かでも嫌悪を抱いたものに病気を発症させる。

嫌悪感が高まるほど病状は悪化する。病気の種類は、使用者の体験したことのあるもののみ選択可能。

名前の由来はゲーム「秘封ナイトメアダイアリー」三週目のテーマ曲。

能力の由来はえっちなゲームの好悪が反転する催眠とかそういうやつってことにしといてください。

『リジッド・パラダイス』

再構成（メタモルフォシス）の異能。使用者は倉増（くらます）飛尾樹（ひびき）。

手刀や足刀を実際の刀剣のように鋭く硬い切れ味へと変える。その刃は鉄よりも遥かに強固。

名前の由来はゲーム「東方神霊廟」3面ボス曲。

『蠅の王（ベルゼブブ）』

使役（テイム）の異能。使用者は粋鳴（いきなり）京櫻（けいおう）。

無数の蠅（はえ）を操り、相手の傷口に蛆（うじ）を沸かせて傷を悪化させる。

使役する蠅と蛆の数は膨大であり、殲滅は現実的ではない。

名前の由来は悪魔「ベルゼブブ」。

『彷徨う鎧（ガルガンチュア）』

使役（テイム）の異能。使用者は巻之（まきの）天海（てんかい）。

劣化もせず損傷もしない無敵の自立稼働鎧（オートマトン）を操る。

自立稼働鎧（オートマトン）は使用者が操作せずとも自動で判断し、行動する。

名前の由来はドラゴンクエストシリーズのモンスター「さまようよろい」と「ガルガンチュア」。

『ザ・バニシング』

透過（ゴースト）と再構成（メタモルフォシス）の混合異能。使用者は宗久慈（そくじ）大城（たいじょう）。

己が身を透明の非実体と化す。不可視の幽霊と化した使用者はあらゆる物理干渉をすり抜け自由に移動できる。

音、臭いなどは消去できない。また、身にまとった衣服も消去できない。

名前の由来は映画「ザ・バニシング」。

能力の由来はカメレオン。

『時間よ止まれ、汝は美しい（フラウ・ファウスト）』

邪視（ゲイズ）による再構成（メタモルフォシス）の異能。使用者は大寺（だいじ）江洲斗（えすと）。

目視した対象を空間に固定する。宙を舞うボールは空に留まり続け、振り下ろされた刀は途中で止まる。

対象の一部分のみを狙って固定させることも可能。

名前の由来は戯曲「ファウスト」における台詞「時よ止まれ、お前は美しい」および主人公フラウ・ファウスト。

『鍵姫物語永久少女輪舞曲（ストレンジ・ファニー・ラブ）』

邪視（ゲイズ）による再構成（メタモルフォシス）の異能。使用者は零明（れいめい）久留美（くるみ）。

目視した対象を風化させ、砂にする。いずれ全てのものは劣化し滅びゆくという衰退の世界観。

名前の由来は漫画「鍵姫物語永久アリス輪舞曲」および「ストレンジ・ファニー・ラブ」。

能力の由来は谷山浩子の楽曲「不眠の力」。