高速装甲バス

 高速のインターで降り、停車場でバスの到着を待つ。30分程するとバス…と呼ぶには不釣り合いな装甲車が留まった。


“パインベイシティ行き”…装甲車の前面に着いた蛍光板に表示されていた。


 ガスマスクをつけた車掌がバス(?)の後方から降りてきた。肩に自動小銃を掛け、僕にバスの乗車券を見せろと迫ってきた。


 車掌に乗車チケットを見せると後方に通された。


 ちらりと上を見ると上部ハッチに重機関銃のタレットがあり、そこにいる迷彩服の男がこちらを見ていた。


 本当にこれはバスなのだろうか。自衛隊の装甲車じゃ無いのか?


 後方の扉から中に入ると迷彩服に身を包んだ面々がジロリと僕を見つめる。やはりどう見てもバスじゃ無い。


 居心地の悪さを感じて戸惑っていると車掌から早く座れと促される。


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