信じるモノのために

「ほほほほ!なーんて浅知恵!ローラン、あなたってバカねぇ〜」


 あいつローランはバカにしてイイが、僕をバカにするのは許せない。だが、打開策が何もない。どうすれば良いのか、僕は頭を抱えた。


 …

 ……

 ………

 その時、僕は気づいてしまった。何のために体を鍛えたのか。


 もう考えるのはヤメだ。僕は僕についてきた仲間全身の筋肉を信じることにする。



 怒声を挙げ、僕は力の限りゾンビを薙ぎ払う。こんな奴ら、ベンチプレス120キロ、スクワット150キロ、デッドリフト150キロの僕からすると紙も同然の軽さだ。


 力任せに押し通る!


「な…な…な…」


 前に出るゾンビを吹き飛ばす。


 横にいるゾンビも吹き飛ばす。


 後ろのゾンビも一回転して吹き飛ばす。


「ちょ!待…!」


 そしてこの気色の悪い男も……勢いよく吹き飛ばす!


 僕の渾身のフルスイングが気色の悪い男の顔面を捉えた。


男はそのまま吹き飛び、”ガシャーン“という音と共にフロアのガラスを突き破り、吹き抜けから一階まで落ちていった。

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