武器屋
「アスタルテと戦う前に武器を整えておこう」
コスプレイヤーがもっともなことを口にする。
先ほどの人々の歓迎ぶりからすると、姿形は珍妙だが、存外まとも人なのかもしれない。
僕はコスプレイヤーに連れられて武器屋に案内される。しかし、武器屋って一体なんだ? 一年前にはそんなお店なかったけど……
「いらっしゃい…うちの武器はそんじょそこらの武器とは違うぜ」
店頭には包丁、高枝切りバサミ、園芸用大型シャベル、アルカリ性洗剤と酸性洗剤、灯油と空き瓶それにチェーンソーが置いてあった。
まるでホームセンターだ。
いや、まあ、武器にはなるけど…本当の使い道は武器じゃない。
だが、僕の持つバットだって本来は武器じゃないんだ。この崩壊した日本なら仕方がないのかもしれない。
僕は、店員から道具の誤った使い方を教えられた。PL法的には全く擁護のしようがない使い道は、僕の口からは到底伝えられないものだった。
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