僕の力は見かけ通り。幻聴に騙されるな

 男たちがナイフをペロリと舐め、ギラついた目を僕に向ける。嫌な目だな。


「ヘッヘッへ…へ? お、おい、あいつの足元……」

「ゲェ!? なんだ、あの数の魔物の死体は!?」


 どうやら、僕の足元に転がる魔物の死体に驚いているようだ。アイツらにとって、魔物とはそう簡単に倒せない相手みたいだ。その魔物を僕がたくさん倒したからビビっているのだろう。


 僕はドスを効かせた声で相手を威嚇した。


 お、どうやら焦っているようだ。浮き足立ってるぞ。ん……なんかもう一人来たぞ。


「おいおい、お前ら。騙されんなよ。アイツのレベルとステータス見ろよ」

「あん? ……ほんとだ。レベル2かよ」

「しかも力3……プッ見掛け倒しかよ」


 へんなメガネを掛けて相手が僕を見始めた。レベルってさっきの変な声か。あんな声、嘘っぱちに決まっている。

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