刃物を持った相手には勝てるとは限らない

 憮然とした僕はバットをカツカツと地面に打つける。ふと気づくとバットを地面に打ち付ける音に混じりコツコツと人の足音が聞こえてきた。


 足音は段々と大きくなり、人影が僕の視界をぎる。


「おーっと、お兄ちゃん、電車なんて待ってもこないぜ」


 柄の悪そうな二人の男が威圧的な声で僕に近づいてきた。


 昔は恐ろしくてどうしようもなかったタイプの連中だが、今の僕には頼れる仲間肉体がある。


「ヘッヘッへ……命が惜しけりゃ身ぐるみ置いてきな」


 男たちが刃物を取り出してきた。刃物か……バットで勝てるだろうか。

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