フィジカル的に劣る魔物現る

 駅に向かう道すがら、空気を切り裂くような女性の悲鳴が聞こえてきた。その声に反応して僕はバットを握りこむ。


 案の定、女性が魔物に襲われていた。


 魔物は三体いた。だがその姿を見て僕は笑ってしまった。


 なんだ、あの貧相な体は。


 細い手足に貧相なボディ、鉤爪だけは鋭そうだが、僕の着ている服を切り裂くほどではなさそうだ。

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