第11話【先輩の教えは絶対だぞ☆ミ】

【某居酒屋チェーン店にて】


 全宇宙最強の魔法少女、朝熊あさくま弓弧ゆみこと同じ魔法少女であり、全世界NO.1人気の魔法少女、天使あまつか悠吏香ゆりかは、互いに大好きな餃子を摘まみに、大ジョッキに並々と注がれた生ビールを口一杯に含み、喉ごしを楽しみながら恍惚な表情を浮かべていた。


「かーッ!!これだよな!!生ビール最高だぜー!!」


餃子5人前を一口で食べ、弓弧がジョッキを10個空けるまでの時間およそ30秒であり、それを上品な笑顔で見守る後輩の悠吏香――――を一目見ようと窓ガラスにへばりつき、波の様に押し寄せる長蛇の列が、隠れ居酒屋【目立っちゃ】に出来ていた。


その、あまりにも人が集中したため、警備隊や消防救急関係、はたまたテレビ局がヘリで空撮をする程となりその後、調子に乗った店主により、世界一のアイドル魔法少女【天使悠吏香】が訪れる店と言うフレコミで、一躍超有名店となった。


「先輩~外が騒がしいですねぇ……」


悩ましい声を上げる、悠吏香に対し弓弧はさらっと一言。


「まぁ、いいんじゃね?暇なんだろ?大将~生特大10ね!!あと餃子5人前~」


捻りタオルをした老年の店主は、大声を上げるとビールを注ぎながら言った。


「あいよっ!!ところでさ、弓ちゃん来る度に人気になるのはいいんだけど……毎回どこのチャンネルも君たちの緊急特番で困るんだよね。この前なんて【中年戦士サービスマンseason355】の最終回だったのに……」


弓弧はピンクの髪を揺らしながら、生ビールを無限の胃袋へと流し込み、弓弧が割らぬ様、政府に頼み特注で作らしたロケット等の装甲に使われる、超鋼鉄製の箸を店主に向け言い放った。


「大将、分かるよそれ。最終回何てさ、まさか課長と部長が合体するなんて――――私史上ぼろ泣きだったよ。あーやべっ、目からアルコール出てきた。勿体ねぇ。」




※このお話は続きます




【参考資料マジカルパンプ★アップ★ユミコ↓】

 ユミコ「ユカリ......魔法少女に必要な3J分かるよね?」


 ユカリ「え~と」


 ①常時、可愛くあれ

 ②状況把握は鉄則なり

 ③女子らしくいろ


 ユカリ「ですよね?」


 ユミコ「違うわ。正しくわ......」

 ①邪魔物である邪悪な魔物は滅せよ

 ②女子たるもの、たんぱく質を取り良い女を目指せ

 ③上腕二頭筋を鍛えるには、正しい腕立て伏せをすること。


 ユカリ「先輩......しゅごい......」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る