第4話【空に光るは満天の星】

【市街地】


 太陽が沈み静けさと街灯が調和するあるところに、とても仲の良い親子がいました。

 父は、仕事が忙しく娘との時間はとても大切でありこの一時ひとときが何よりも幸せだと感じているのです。


「パパーあれ見て!!流れ星!!」

 少女の指先には、夜空で光輝く星【一番星】が己の存在を証明するようにきらめいていました。


「綺麗だね……ほら流れ星だよ!!」

 父は娘にそう告げると【一番星】は流れる様に眼前から消えました。

「願い事言えなかったね……」娘は、残念そうに空へと喋りかけます。

【流れ星に願い事を3回唱えると叶う】


 そんな迷信をまだ幼い少女は信じていました。

 すると空に届いたのか1つ、また1つと流れ星が降ってくるではありませんか。

 数十秒続いた【流星群】は、果たして少女の願いを聞いていたのか、それは神のみぞ知ることでしょう。

「お母さんが永い眠りから覚めます様に……」

 父の涙は雫となり光輝く流れ星のように夜の町に溶け込みました。


【ある日の朝】


「寝不足で死にそうだぜ……」徹夜をしたのか3日ほど眠りについた弓弧は重い目元を擦りながらパトロールをしていた。


「最近やけに魔物多いな。またきたのかお前ら」

 目の前に現れるのは、二足歩行の【三毛猫】だ。


【猫型魔物level-Ⅱ-人型2Mクラス】


「犬から聞いたぜ、お前変身しなくても強いらしいな。果たして人間風情が俺の速さについてこれるかな?」


 毎日遭遇する魔物に飽きたのか、深いため息をすると、とりあえず挑発に乗ることにした。


「たまには、変身してやるよ」


【キラキラ☆ハピネス★魔砲少女ユミコ参上☆ミ(酒やけ声)】


「見た目は変わってないがそんな華奢な体つきで私のスピードを捉えられるかな?」


 余程自信があるのか、【速さ自慢】ばかりする猫に対して少々イライラする弓弧は、新フォルムに変身する。

 長袖長ズボンの上下を筋肉の膨張で張り裂く暴挙に出る。


【魔砲少女半ズボンタンクトップ弓弧見参!!】


「私、数日前に【夜空に光る流れ星とレース】して一番になったけどそれよりは速いわよね?」


 猫型魔物は、手のひらを返すように仰向けになると敵意のないことを証明するように両手足を広げた。

「今すぐあなたのペットになります」


「よろしい、いい子だ。取り敢えず服弁償しろよ?」


【弓弧は、犬と猫の2匹の飼い主になった】




【参考資料マジカルパンプアップユミコ第4話↓】


【変身!マジカルパンプアップユミコ参上!(キー.-4)】


 猫型魔物「そんな華奢な腕で私を捕らえることなどできぬわ!」


 ユミコ「あら、そう?んじゃ動きやすくするね。フンッ!!」


【マジカルタンクトップ半ズボンユミコ!】


 猫型魔物(筋肉で魔法少女の正装が台無しに!!)


 ユミコ「私、流れ星と並走したことあるけどそれよりは速いわよね?」


 猫型魔物「いますぐあなたのペットになります」


 ユミコ「よろしい。いい子だ」

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