45枚目 ある境界なき記者団のメモ書き2

『留学生』の分析アナライズが開始される。


「なるほどね。『ヴァルキュリア』は所詮召喚者の操り人形よ。場への効果もあるわけじゃないわ!」


それを聞いた目を合わせて2が頷く——。




一方の『伯爵』と対峙する『黒の剣聖』と『鬼』。


こちらも刃が交差するが、決定打が出ない。


出来るだけ『伯爵』の目を見ないようにして戦う為、どうしても一歩出遅れるのだろう。


と、不意に『伯爵』が左手に掲げていた『ヴァルキュリア』のカードが彼の手から離れた。


「⁈」


『伯爵』も驚愕の表情で宙に浮くカードを見る。


カードはふわふわと浮きながら、ある程度の距離を置いて止まる。


カード周辺の風景がぼやけ——そこに姿を現したのは『諜報員』である!


「『神様候補』の『透明化』を使わせてもらったよ」


そう言うと彼はカードをタップする。


同時に『ヴァルキュリア』が動きを止めて沈黙した。


『伯爵』に初めて動揺が走る。


そこへ駆け寄る『白の剣聖』と『けもみみ』!


しかしその前に『伯爵』は世界を変えるカードを出す!


「隣接する第7世界が危ないぞ!」


誰かが叫んだ。


それを聞いた『留学生』が悲鳴をあげた。



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