第124話 感情の墓場

己の感情を計りかねるときは

遠くを見て焦点をずらし

なにも考えていない自分を

敢えて演じてみるしかなくて

もう嬉しいのか哀しいのか

腹立たしいのか痛いのか

分からないまま時は過ぎ

そのうち何でもない自分が

出来上がっているのだろう

生きたまま殺された感情に

真っ白な花を手向けて

そしてそのまま遠くに目をやり

何の感情も抱かないまま

また明日を迎えるのだろう


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