第11話 閉じていく
今この地に立つ足の下には
いくつもの選択肢があって
そのどれかを選び取ることに
疲れた僕はその場に蹲る
たぶんこのまま閉じてしまえば
痛みも疲れも知らずに済むでしょ?
臆病な心が欲しがるのは
揺るぎのない逃げ場だけだから
それなのに時は流れて
否応なしに歩かざるを得ないなんて
この世は僕にとってあまりにも
生きづらい世界だ
諦めた視線が静かに捉えたのは
茶色く枯れ果てた鉢植えの花
どれほど水を与えても戻らない
まるで僕の心のようだから
誰も見ていないそれをこの手で
そっと握りつぶした
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