最終話 第85話 ゆめ

 吾輩はネコである。

 名前はちび太。



「むにゃむにゃ、もうサインできないよ……」


 吾輩を抱っこしたまま眠り続けるご主人様。


 どうも『作家になってサイン会でたくさんサインをしている』夢を見ているようだった。


 夢に連動してか、吾輩を抱っこする右手が時おりぴくっぴくっと動いている。


 ご主人様らしい夢というか、夢の中まで楽しそうで何よりである。


 

 夢が夢でなくなる日を願いながら、吾輩はまた暁の眠りについた――。




「吾輩はネコである。名前はちび太。」  完。



 ちび太とご主人様の物語も、この85話で最終話となります。

 ここまでお読みいただきありがとうございました。


 ひと夏の小さな思い出のかけらとして、皆様の心の端っこにでも残ってくれれば、これほど嬉しいことはありません。


 温かいご声援ありがとうございました。

 重ねてお礼申し上げます(ぺこり

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る