第58話 ねこみゅにけーしょん

 吾輩はネコである。

 名前はちび太。



「にゃ? にゃにゃにゃ、にゃっ、にゃにゃっ! にゃにゃん? にゃーにゃにゃにゃ、にゃにゃにゃにゃ!」


「みゃーお」


「にゃっ! にゃんにゃんにゃにゃー、にゃ、にゃにゃー!」


「みゃーお」


 突如として始まったご主人様と吾輩の、猫語によるコミュニケーション。


 一体なにが起こったかというと、四つん這いになって猫のマネをしたご主人様が、吾輩とネコミュニケーションをとろうとしていたのだ。


 何を言っているかさっぱりなので、とりあえずなにか言われるたびに、


「みゃーお」


 と一鳴きして返しておく吾輩。


 チョロいご主人様ときたら、それだけで反応があったと喜ぶのであるからして。

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