【写生】

二〇一九年『春』

〇五月、其の〇一 【ハルジオン】


『公園の 空席を見る ハルジオン』



季語/ハルジオン

季節/春(?)

場所/近所の公園

時間/夕方


捕捉・備考/

 ネット検索の結果、ハルジオンは歳時記に載っていないので正式な季語ではないというのっけから大変よろしくない情報を目にして面食らってしまいましたが、逆に初心者っぽくてらしいっちゃらしいなと思い、載せることにしました。

 得た情報だと、ハルジオンは大正以降に入ってきた花なので、明治に詠まれていた俳句には当然そんな言葉などあるわけもなく、歳時記にも載っていない理由はそこではないかということらしいです。一元的情報の為、らしい、とします。

 そして、十分季節を感じられる、ということで季語としての扱いをする方もいらっしゃるようなので、都合よく解釈させて頂き、ハルジオンを季語としました。


 人の入りもまばらな公園の、しなびたベンチのその前に、人工的に植えられた木が立っており、その根元にハルジオンが咲いていました。

 どこか物憂げに、花弁を垂らして風にそよぐその姿は、まるで誰かを待っているようだなと感じ、この句を詠みました。

 見たのは夕方でしたが、朝昼夕のどの時間にも通用する句だと思っています。

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