第29話【子育て日記二日目】(朝食編その4)
我ながらなんでも
朝食が終わり
細身の左腕で赤子を
(私も
扉付近まで歩き、突然立ち止まりとこちらを振り返えり見上げながら、子ども達に見せない顔つきになると睨みを利かせ発する。
「ボーッとしてないで次いくわよ。」
そう、ひとこと言って再び正面へ向き直り、子ども達には可愛らしく「ニコニコ」と笑顔を振り撒いていた。
(私も女だが、ああいう八方美人みたいな母親って二面性あって怖いもんだな……)
めげずに食後の一服を……と思い煙草を取り出そうとしたが、先を歩いているアイナが扉を開ける際、口に咥えた煙草と私を見て早く来いと言わんばかりに鋭い眼孔でこちらを見ていた。
「はいはい……わかりましたよ。いきますよ……」
仕方なく火を着けるのを止め、胸元に煙草を食い込ませると、足早に【大広間】を後にした。
【屋敷内廊下】
ニッシャは、まるで保護者のように、中々前へ進まない【
「んで……
「やっと気づいたか」と言いたそうな目を一瞬したが、
「お察しの通り、貴女を
「私に修行?そんなの必要ないね!!」
そう吐き捨てると指を鳴らす音と共に、口がくっついてしまい、追撃を喋れなくなってしまう。
くぐもった声では何も伝わらず、頭の中で流れるアイナの説教まがいな有り難いお話を聞くしかなかった。
一方のミフィレンは、お腹一杯で満足したのか「テカテカ」の顔は幸せそのものだった。
「貴女、自分が何をしたか分かっているのかしら……危険度level-Ⅳを産み出したあげく、
(被害なんて知ったこちゃないし、負けたのだってあれは私のせいじゃないからね?ちゃんと本気出せば勝てましたよ~だ!!)
くどくどと怒るアイナに対して、大人げない態度を取り続け、大きな身振りを交えて必死に抵抗しようとしたニッシャだったがそれも虚しく雑音となるだけだった。
満腹感と
説明すると長いのだが簡単に伝えるとするならば……【屋敷にそぐわない場所】ってところかな。
部屋の手前でズラリと並ぶ衣装部屋で三人共、好きな水着に着替えた。
いつも通り髪を後ろで束ねたミフィレンとラシメイナは、全身を
隣で二段上がった床に腰掛けているアイナは、
紫色のサングラスを頭に乗せている黒髪ボブが言うには、部屋の広さは40M四方で手前から10Mは比較的浅いため小さな子どもでも安心らしい。
【部屋の最奥に滝があり、高さ10M幅30M深さ60CM】で人工的かつ一般家庭仕様の【精神の滝】って部屋らしい。
【滝行の部屋】
水の温度は人肌と同等で設定されていて、小さな子どもでも沈まない造りになっており、胸元辺りになると「浮力」が働く仕組みになっているらしい。
水着に着替えた赤子とミフィレンは、楽しそうに水遊びをしていてそんな幸せそうな光景無を眺めながら吸う煙草は、「旨い!!」そう
「貴女疲れているでしょ、リラックスついでに子ども達と遊んできたら?
時折ため息をつき遠くを見つめており、
「いや……
「へ?ちょっ……下ろしなさいよ!!ねぇ!?」
そう言って、アイナを肩に担ぐと多少の抵抗はされたがミフィレンたちの方へ放り投げる。
着水して飛び散る「
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