足元の確認

古新野 ま~ち

第1話

1 はじめに


投稿している作品はどのように考えて書いていたのか確認することで、同じコースをくるくる走り続けるブザマさから抜けるきっかけになるかなと思いました。


2 文章量


比較的に短い作品ばかりなのは、私の体力不足かと思います。そのためか、駆け足で終わらせている散漫さのようなものが目立ってきている気がします。それは、構造が出来上がっていないことになるかもしれません。




3 ストーリー


およそストーリーというものに興味を示していなさそうなものばかりな気がします。これはあえてやっていることと、不覚にもそのようになっていること、に分けられます。確信しているところでは、短い文章量では、ストーリー性を発揮するより印象的な場面にいかにもっていくかに気を付けやすいからだと思われます。「ホラー」として投稿している作品のほとんどは、そのような意識で書いています。


投稿作品では、「ストーリー」の改善をしていますがまだまだなところが散見されます。最初のころ、主人公が死ぬことで小説が終わるというものを採用していました。これを極力なくしていくことは、必然でした。マンネリ化を防ぐというのもありますが、何より、どのようにして主人公が死ぬかという意識で展開させてしまうのを自分で禁じることです。これは、死に向かうという状況から立ち現れる主人公の心理描写ばかりで展開すると「ストーリー」だけでなく「語り」の単純化にも繋がります。


では、「ストーリー」と「語り」について考えていきます。


小説を進行させるのは、基本的に文章しかありません。文章以外の進行方法がありますが、今のところ、イラストやタイポグラフィをやる気がありません。そこで、私が気にかけておくべきは、いかに小説を読んでもらえるか(進行させるか)の戦略となります。


戦略として、最も有効なのは、リーダビリティの向上かと思われます。いわゆるリーダビリティというものは、読みやすさという意味でしょうか。その個々の戦術を、今、考えている分だけ列挙します。


一つは、文章に誤解の要素がないもの。これは、文章を読んだ読者の多くがイメージしやすくする戦術です。文法の正しさなどは前提として、その上で場面や展開などに工夫をもたらすことでさらに向上するでしょう。おそらく、日本で学園ものが覇権しているのも、場面の展開に、共通のイメージがわきやすいという理由があるのでしょう。


二つ目に、小説の構造を明確にします。こちらは「ストーリー」に関係してきます。リーダビリティといえば、ミステリーやサスペンスでよく聞きます。謎を追うという構造が作品を読ませる推進力になり、リーダビリティの向上に繋がっているのでしょう。謎を追うという過程は、散らばっていた要素を整理するということでもあります。情報の見通しがつくことでもたらされる快楽はある程度から担保されるようです。


三つ目に、視点を意識することです。一人称は当然として、三人称にも視点は存在します。そして、どのようにして語るかというとき、一人称と三人称(ごくまれに二人称も)では、「声」が違います。こちらは「語り」というところに関係してきます。



続く→

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