あのね、先輩
@kouhai23
第1話 あのね、先輩
出会ってから1年経ったよね。
最初の頃は、まさか先輩のおうちに泊まったりするなんて思わなかった。一緒に2人だけでご飯も行ったし、カラオケにも行ったわ。びっくり…………。1年前の私が知ったら、とても驚くでしょうね。だって、この時期はとてもじゃないけど、先輩とは顔を合わせることも、会話することも出来なかったもの。いつも友人の背中に隠れていたわ。
そんな状態からこんなに頻繁に連絡を取り合う仲になるなんて…………。やっぱり、努力すれば学年なんて関係なく仲良くなれるのね。先輩と仲良くなるのに半年も時間がかかってしまったけれど、今では私の同期の中で1番仲良しって胸を張って言えるわ! …………ただ、先輩にそれを否定されたら生きていけないから言わないけどね。
私は常日頃、先輩に好きって伝えてるけど、先輩はあんまり言ってくれないから、嫌われてないか不安になるの。まあ、付き合ってないし、至って普通の、そこらにありふれてる先輩後輩の関係性でそれを求めるのもどうかと思うから言わないけれど…………やっぱり不安なものは不安なんだよね。
先輩ってば、素敵な人だから、各所にファンクラブが出来そうで怖いもの…………。かくいう私も、サークル紹介の時にコスプレしてた先輩に一目惚れして見事にホイホイされた1人ですけれど。あの時のコスプレは本当にすごかったけれど、ありのままの先輩の方がもっと好き。だから、不意打ちで「好きだよ?」って言われると(物理的に)吹っ飛ぶのは仕方ないじゃないか。オーバーキルです。やめてください先輩、嬉しいけど死ぬ。3日前くらいから予告して欲しい、切実に。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます