第28話 Word

いつしか世界はWorldではなくWordと呼ばれていた。事の発端は言葉殺人事件が多発したことだ。

ストレスにより弱体化した心を破壊し、自らを死に追いやってしまうため自殺や事故と一見すると見分けがつかないが、言葉殺人の被害者は大抵身体を掻きむしった後や、髪の毛を自ら引き抜いた後が見られる。そして、この言葉殺人の厄介なところは、犯行を未然に防ぐのが困難なところである。そこで政府は「暴言防止法」を作り、この国で暴言にあたる言葉は吐けなくなった。しかし、それに反発した数名の男達は、この法案に刃向かった。

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