第7話 駄菓子屋笑売
夜空はどんよりとしていて、星がひとつも見えない。明滅を繰り返す電灯を眺めながら男は帰っていた。
「今日も行くかな~」
男は寝ぼけたようにそう言いながら帰り道にあるお店に入っていった。
「婆さん笑顔ひとつ」
「あいよ」
お店の奥から腰のまがったおばあさんが出てきて、目の前の椅子にちょこんと座った。少し間をおいておばあさんは話し始めた。
「…と、言ったのさ」
おばあさんが話し終わると男は腹を抱えて笑っていた。
「婆さん、最高だよここ最近で一番笑ったよ」
男は涙をぬぐいながら言った。
「お代は20円だよ」
「あいよ」
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