第5話
ドアをそっと開けたママは、手招きでふたりを呼びます。そして3人でそっとウサギのあとをつけて行きました。
ウサギの向かった先は、近所の小さい公園でした。真夜中の公園にはひとつだけ街路灯があり、そのぼんやりとした明かりの下をウサギは歩いて行きました。
リナちゃんたちはウサギに気づかれないように少し離れたところから様子を見ています。
するとしばらくして、キイィ、キイィと不思議な音が聞こえて来ました。何の音か気になった3人はもう少し公園の中に足を進めます。そして桜の木の陰から音のするほうをうかがいました。
その奇妙な音は、ブランコが揺れるときの音だったのです。公園のブランコにウサギが腰掛けて楽しそうに揺れていました。ところが、よく見ると、もう一匹ウサギがいたのです。
そのウサギはブランコに乗ったウサギの背中をやさしく押していました。
お母さんのウサギに違いありません。二匹のウサギはしばらくの間ブランコで遊んでいました。
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