昨日に包含されし明日

太古 女性は太陽であった。


きわめて狂暴ともいえる輝きでカオスと闇の中に君臨していた。


僕の青春は終わった。


しかし僕は永遠に青年だ。


僕が丹念に育てたユリの花はようやく満開に。


あの日黄昏のなかで、君と過ごした創造性の結実した生の輝きは、


私の今後の人生を形作っていくことだろう。


海が夕日に照らされ、オレンジ色の輝くクリスタルのような光で僕に挨拶してくれたこと。


走馬灯のように思い出す。


ともに協力し、同法愛と熱情に満ちた青春の果実。


今はもう、そんなことは昨日のことで、ずいぶんいい加減で熱くも冷たくもないO型の南米人のような人間になってしまったけど。


太古女性は黒い太陽であった。


甦れ!リリスよ!闇の女王よ!


リリスとは、私のリビドーである。


理性と自我と本能は一つに溶け合った。


科学と芸術と心理学がもともと一つであったように、


これらは元来一つであった。


心理学が諸学の女王であるように、


理性は自我から生じ、自我は本能から生じたのだった。


人生は理性の支配性のせいで複雑になっていくんだ。


人生は本当はシンプルだ。


もう肥大した自我が自己主張しない。


私は自分の分を知っている。


もう自分が弱いなんていわない。


私の無意識、元意志は強い。


私の意識は弱いが、元意志という女は強い。


甘美なる自己破壊を遂行する死よ!

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