愛は全ての全て
ご婦人もういいでしょう。もう容赦してください。
私はあなたへの激しい愛のせいで、もうこんなに痛めつけられているのですから。
もう傷だらけなのです。
あの日誓いましたね。
あの大晦日の日、深夜0時ぴったりに、永遠に一緒に生きていこうと。
情熱は人をどこにつれていくかわからない。
嗚呼、運命はなんて残酷ではかないのでしょう。
僕たちの恋は、暴君の血に飢えた瞳の輝きのように悲劇的で、
苛烈に燃え上がったのでした。
そして、その火は今もくすぶり続けているのでした。
夢を見た。今は人妻の君が、めまいで倒れたのを、助けおこし、
昔の愛に再び火がつき、はかなく罪深い悦楽という名の真実の時をすごした夢を。
古の縁に結ばれし我らの愛は、始まりも終わりもない、「永遠」という名の、焼け付く正午の太陽のごとき欲動にかたどられていました。
その快苦の彼岸にある永劫は、深い苦しみの受動性にかたどられた制御を失った身体の痙攣でありました。
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