四愛【しあい】 菊・蓮・梅・蘭の併称。文人画の画題とされる。

(大辞林 第三版)


顰める【しかめる】

 (不快などの気持ちを表して)眉の辺りや額にしわを寄せる。

  「歯の痛みに顔を-・める」  (大辞林 第三版)


視姦【しかん】 性的にいやらしい目つきで異性を見つめること。

(大辞林 第三版)


此岸【しがん】 迷いの世界。悩みの多い現実世界。この世。⇔彼岸(ひがん)。

 彼岸【ひがん】:「あの世」のこと。人々が欲や煩悩から解放された世界

 (デジタル大辞泉)


忸怩 【じく‐じ】

1 深く恥じ入ること。

 「吾人、実に―するに堪えざるなり」〈東海散士・佳人之奇遇〉

2 深く恥じ入るさま。「忸怩として非礼を謝す」「内心忸怩たる思い」

 (デジタル大辞泉)


時雨【しぐれ】

1 秋の末から冬の初めにかけて、ぱらぱらと通り雨のように降る雨。

「天地(あめつち)の間にほろと―かな/虚子」

2 「時雨煮」の略。

3 涙ぐむこと。涙を落とすこと。また、その涙。

(デジタル大辞泉)


地獄絵図【じごくえず】


しこたま

 数量の多いようすを表す俗な言い方。たくさん。どっさり。「しこたまもうける」「しこたま詰め込む」  (デジタル大辞泉)


静寂【しじま・せい‐じゃく】 静かでひっそりしていること。また、そのさま。

 「夜の静寂を破る轟音」「静寂な境内」 (デジタル大辞泉)


したり顔

 うまくやったという顔つき。得意そうな さま。得意顔。「したり顔で話す」

 (デジタル大辞泉)


しっぽり

 1 ぬれて十分に湿りけを含むさま。「春雨にしっぽり(と)ぬれる」

 2 男女の情愛のこまやかなさま。「しっぽり(と)語りあかす」

 3 落ち着いて静かなさま。しみじみ。

 「ひと精出してあとでの煙草。―と先づやりませうぞや」〈浄・盛衰記〉

 (デジタル大辞泉)


十戒【じっかい】

1 (十戒)仏語。

 沙弥(しゃみ)・沙弥尼の守らなければならない10の戒め。不殺生・不偸盗(ふちゅうとう)・不淫・不妄語・不飲酒(ふおんじゅ)・不塗飾香鬘(ふとしょくこうまん)・不歌舞観聴・不坐高広大牀(ふざこうこうだいしょう)・不非時食(ふひじじき)・不蓄金銀宝。沙弥十戒。 「十善戒」の略。

2 《Decalogue; Ten Commandments》旧約聖書の出エジプト記にある、モーセがシナイ山でヤーウェ神から与えられた10か条の啓示。「わたしのほかに、なにものも神としてはならない」と唯一神への信仰を求める第一戒に始まり、偶像礼拝の禁、神の名の尊厳、安息日の厳守、父母を敬うこと、以下、殺人・姦淫(かんいん)・盗み・偽証・貪欲などを戒める。モーセの十戒。

(デジタル大辞泉)


疾駆 【しっく】

 馬や車などを速く走らせること。また、速く走ること。「疾駆するスポーツカー」  (デジタル大辞泉)


十把一絡げ【じっぱひとからげ】

いろいろなものを雑然とひとまとめにすること。一つ一つ取り上げるほどのことはないとして、まとめて扱うこと。 (大辞林 第三版)


失楽園【しつらくえん】Paradise Lost

 イギリスの詩人 J.ミルトンの叙事詩。 1667年刊。初版は 10巻であったが,再版 (1674) で 12巻に改編。アダムとイブの堕落と楽園追放を描いて「神の道の正しさ」を立証することを主題としている。神にそむいて地獄へ落ちたサタンは,アダムとイブを堕落させて神に復讐しようと楽園に向う。サタンの地獄の憎悪には,キリストの登場によって天上の愛が対置される。蛇に化けたサタンにそそのかされてイブは禁断の木の実を食べる。アダムもイブへの愛からそれにならって禁を破り,2人は楽園を追われる。こうしてアダムとイブが現世の重荷を背負いつつ至福を求めてキリスト教徒の道を歩きはじめることを暗示して,この詩篇は終る。ミルトン一流の崇高な文体が主題とよく調和して,英文学史上の一大傑作となっている。

 (ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)


茵/褥・褥茵【しとね】 座るときや寝るときに下に敷く物。しきもの。ふとん。「草の―」(大辞林 第三版)


しどけない

 ① 身なりなどがきちんとせずだらしない。しまりがない様子である。

  「 - ・いネグリジェ姿」

 ② 順序が乱れている。秩序がなく雑然としている。

  「けふの御座席こそ-・う見えさせ給へ/平治 上」

 (大辞林 第三版)


蔀【しとみ】

 ①建具の一。格子を組み、間に板をはさんだ戸。日光・風雨をさえぎるためのもの。普通、長押なげしから釣り、水平にはね上げて開き、 L 字形の釣り金物で固定する。平安時代に現れ、寝殿造りの住宅や社寺建築などに広く用いられた。蔀戸。 → 半蔀はじとみ ・立蔀たてじとみ

 ②町家で、戸締まりのために柱の間に立て込む、上下二枚あるいは三枚から成る横長の板戸。昼間は外しておく。ひとみ。

 ③ 城外から見透かされないように設けた城内の土塁・建造物・植木などの総称。

 ④ 和船で、舷側げんそくに立てる波しぶきよけ。溝を切った柱と柱の間に板を落とし込んで立てる。 (大辞林 第三版


しどろもどろ

 言葉の使い方や話の内容などが、とりとめなく、ひどく乱れたさま。「しどろもどろに言い わけをする」「しどろもどろな答え」 (デジタル大辞泉)


撓う 【しな・う】

1 弾力があって、折れずに柔らかに曲がる。たわむ。しなる。「本の重さで棚板が―・う」「よく―・うからだ」

2 従う。順応する。

「水に―・うて渡せや渡せ」〈平家・四〉

3 なよなよとする。

「うち―・ひ寄りてそ妹はたはれてありける」〈万・一七三八〉

[用法]しなう・たわむ――「撓」の字が共通して当てられるように、「枝がしなう(たわむ)ほど実がなっている」など、ゆるやかに弧を描く意では相通じて用いられる。◇「しなう」は弾力があって復元し易い状態をいい、「よくしなうからだ」「むちをしなわせて脅(おど)かす」などと用いる。◇「たわむ」は重さや力に耐えられなくて曲がっている状態をいう。「本の重みで床がたわむ」また、「たわむことなく我が道を行く」のように、気力がおとろえるの意で使うことがある。この意は「しなう」にはない。

 (デジタル大辞泉)


篠突く雨【しのつくあめ】 篠竹が突き立つように雨が激しく降る。篠突く。

「雨が-・く様ですし/雲は天才である 啄木」

(大辞林 第三版)


屡々【しば‐しば】 同じ事が何度も重なって行われるさま。たびたび。

 「この種の事件は―起こる」→度度(たびたび)

 屡【る】 度重なるさま。しばしば。「屡次・屡述」

 (デジタル大辞泉)


死歿【しぼつ】 死ぬこと。 「 -した人々」 (大辞林 第三版)


しゃかりき

 夢中になって何かに取り組むこと。「しゃかりき になって働く」

 (デジタル大辞泉)


灼熱【しゃくねつ】


斜陽【しゃよう】

1 西に傾いた太陽。また、その光。夕日。夕陽(せきよう)。斜日。

2 勢威・富貴などが衰亡に向かっていること。没落しつつあること。

「斜陽産業」 (デジタル大辞泉)


珠玉【しゅぎょく】

1 海から産する玉と、山から産する玉。真珠と宝石。たま。

「金銀珠玉を飾る」

2 美しいもの、りっぱなもののたとえ。特に、詩文などのすぐれたものを賞していう。「珠玉の短編」 (デジタル大辞泉)


樹氷【じゅひょう】

霧氷の一種。過冷却した微小な水滴が木の枝などについて直ちに凍ってできた白色のもろい氷。木に氷の花が咲いたようになり美しい。 (大辞林 第三版)


秋声【しゅうせい】 風雨や木の葉のそよぎなどの音に感じられる秋の気配。秋の声。「―や石ころ二つよるところ/鬼城」 (デジタル大辞泉)


所為【しょ‐い】

 1 しわざ。振る舞い。

 「自分の―に対しては…徳義上の責任を負うのが当然だとすれば」〈漱石・それから〉

 2 そうなった原因・理由。せい。「暴政は必ずしも暴君暴吏の―のみに非ず」〈福沢・学問のすゝめ〉

 (デジタル大辞泉)


瀟洒/瀟灑 【しょう‐しゃ】

 すっきりとあか抜けしているさま。俗っぽくなくしゃれているさま。

 「―な身なり」「―な洋館」

 「稍肉落ちて―たる姿ではあるが」〈菊池寛・忠直卿行状記〉

 (デジタル大辞泉)


燭寸の詩【しょくすんのし】

詩才を試すために、?燭ろうそくが一寸ほど燃える短い間に作らせる詩。

(大辞林 第三版)


東雲【しののめ】

夜が明けようとして東の空が明るくなってきたころ。あけがた。あけぼの。「東雲の空」 (デジタル大辞泉)


白声【しらごえ】

1かん高い声。かなきり声。 「松坂音頭の-は/滑稽本・浮世風呂 前」

2 (多く「素声」と書く)「語り句② 」に同じ。

3能楽で、節のない詞の部分。 (大辞林 第三版)


洒脱【しゃだつ】

俗気がなく、さっぱりしていること。あかぬけしていること。また、そのさま。「洒脱な人柄」「軽妙洒脱」 (デジタル大辞泉)



洒落【しゃらく】

 物事にこだわらず、さっぱりしていること。また、そのさま。洒々落々。

「―な人柄」

「―でありながら神経質に生れ付いた彼の気合を」〈漱石・明暗〉

(デジタル大辞泉)


洒落【しゃれ】

《動詞「しゃれる」の連用形から。「洒落」は当て字》

1 その場に興を添えるために言う、気のきいた文句。ある文句をもじったり、同音や似た音の言葉に掛けて言ったりする。地口(じぐち)・警句の類。「洒落を飛ばす」「洒落が通じる」「駄洒落」

2 戯れにすること。冗談事。「こんないたずらは洒落にならない」

3 (多く「お洒落」の形で用いる)気のきいた身なりをすること。華やかに装うこと。「お洒落をして出かける」「洒落者」→おしゃれ

4 今風で、あかぬけていること。

「風雅でもなく、―でなく」〈浄・忠臣蔵〉

(デジタル大辞泉)


驟雨【しゅうう】

急にどっと降りだして、しばらくするとやんでしまう雨。にわか雨。夕立。

「地下鉄道―に濡れし人乗り来る/誓子」

(デジタル大辞泉)


蹂躙【じゅうりん】

ふみにじること。暴力や権力によって他の権利を侵したり、社会の秩序を乱したりすること。 「人権-」 「隣国の領土を-する」

(大辞林 第三版)


少焉【しばらく・しばらくして】 (デジタル大辞泉)


首魁【しゅかい】

 ① かしら。頭領。首謀者。特に叛徒・賊徒のかしら。

 ② さきがけ。先駆。 (大辞林 第三版)


饒舌【じょうぜつ】 

 やたらにしゃべること。また、そのさま。おしゃべり。多弁。「酔うと饒舌になる」「饒舌な人」 (デジタル大辞泉)


悄然 【しょうぜん】

 1 元気がなく、うちしおれているさま。しょんぼり。「悄然たる後ろ姿」「悄然としてうつむく」

 2 ひっそりと静かなさま。「―として声なし」〈太平記・三七〉

 (デジタル大辞泉)


焦燥【しょうそう】

 いらいらすること。あせること。「事業の失敗に―する」「―感」 「―に染まる」 (デジタル大辞泉)


浄瑠璃【じょうるり】

 1仏語。清浄で透明な瑠璃(青金石)。また、清浄なもののたとえ。

 2 語り物の一。室町中期から、琵琶や扇拍子の伴奏で座頭が語っていた牛若丸と浄瑠璃姫の恋物語に始まるとされる。のちに伴奏に三味線を使うようになり、題材・曲節両面で多様に展開、江戸初期には人形操りと結んで人形浄瑠璃芝居を成立させた。初めは金平(きんぴら)・播磨(はりま)・嘉太夫(かだゆう)節などの古浄瑠璃が盛行。貞享元年(1684)竹本義太夫が大坂に竹本座を設けて義太夫節を語り始め、近松門左衛門と組んで人気を博し、ここに浄瑠璃は義太夫節の異称ともなった。のち、河東・一中・宮薗(みやぞの)・常磐津(ときわず)・富本・清元・新内節などの各流派が派生した。浄瑠璃節。

(デジタル大辞泉)


しゃしゃり出る

 厚かましくでしゃばる。「―・で て、あれこれ言う」(デジタル大辞泉)


白羽の矢が立つ【しらはのやがたつ】 《人身御供(ひとみごくう)を求める神が、その望む少女の家の屋根に人知れずしるしの白羽の矢を立てるという俗説から》

 多くの中から犠牲者として選び出される。また、一般に多くの中から特に選び出される。 (デジタル大辞泉)


しんねこ

 男女が差し向かいで、むつまじく語り合うこと。「 いや其方の方じゃ、もう―をきめて居るんだな」〈荷風・あめりか物語〉 (デジタル大辞泉)



Q&A 美しい日本語の辞典より(重複あり)

いくつ読めますか? 答えは次の頁


歯牙にもかけない

然り

敷居が高い

試金石

忸怩

四苦八苦

時化

而して

自業自得

至極

静寂

耳朶に触れる

舌を巻く

失敬

品を作る

指南

忍び逢い

忍び音

渋皮が剥ける

洒脱

若干

謝に構える

洒落臭い

珠玉

春風駘蕩

笑止

如才ない

序の口

白河夜船

白を切る

四六時中

真骨頂

神妙

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る