息の合ったコンビネーション
「今日のは前より小ぶりだ。が、気を付けろ。
いつも通り、俺が引き付ける。
唐箕で削りつつ、鍬で仕留めろ。」
「解りました。」
「「「了解。」」」
いつも通り、収穫が始まる。
今日もこの前同様に南瓜退治。
しかし、今回は千歯扱きの外。大分遠出をして来た。
数年前には考えられなかった草原に俺と鎌爪さん、唐箕さん達が居た。
今日の目的はこの前同様南瓜。
なにやら最近は南瓜が多いらしい。
鎌爪さん曰く。『今日は軽トラ一杯に南瓜を収穫する』そうだ。
「行くぞ。」
するすると動く南瓜の背後から鎌爪さんが強襲を掛ける。
蔦を何本か切り裂き、皮部分に傷を入れる。
気付かれた。しかも、ダメージ自体は浅い。
「ボアアアアアアアアアアアアアアアアア‼」
威嚇の咆哮と共に鎌爪さんに向き、蔦を伸ばす。
この前の奴よりは小ぶりだが、蔦が多く、動きが速い。
離脱しようとした鎌爪さんが蔦に足を取られ、転んだ。
●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ
●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ
●=パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ
そんなことはない。彼はわざと転んだ。否。伏せた。
唐箕ガンの射線を確保するために。
隠れていた唐箕ガン部隊の一斉射撃が南瓜を正面から捉え、蔦を削り、固そうな本体の皮に当たる。
「ボアファアアアアアアアアアアアアアアアア‼」
蔦を自身の正面に集めてガードをする。
悪手だ。これでは種飛ばしが出来ない。何より。
「背中がガラ空きだ!」
南瓜が皆に気を取られている内に俺は奴の背後に回り込み、
ガツン‼
『
必殺技でもなんでもないが、鍬を南瓜の後頭部(?)に叩き込んだ。
「ボァァァ………………………」
「ウン、刃が果肉深く。種の部分まで達した音ッ!」
収穫が完了した。
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