面倒臭ぇなー

『忘れるなよ!』だっけかな? 偽従者の捨て台詞は確かそうだった。『覚えてろ!!』ではなく、『忘れるなよ!』


あれは俺のしたことに対して言ったのだと確信していた。


当然だ。俺以外に誰が奴からそんなこと言われるのか?という話だ。






しかし、よく考えろ俺。






もし、あれがアリシア嬢に向けたものだったなら。例えば、


「(●●の事を)忘れるなよ!」


という話だったら。






全く違う意味を持つんじゃぁ無ぇのか?


例えば。


「(お前の任務を)忘れるなよ!」


とか。


………きな臭くなってきたな。


食事の後にでもカマかけてみるか。






その後、出てきた料理を平らげながら、この世界やこの近辺の事について両人から色々と聞いた。


 この世界の魔法は大概が短い詠唱を要するもので、近接戦闘向きとは言えない事、生物の種類や性質が様々で、多様性が有るが故に問題も山積みな事。


魔法や生物の多様性が問題を複雑化させているのだろう。


 厄介なこった。強盗一人に魔法や多様な人種を考えんにゃーならんたーな……。


 異世界も大変なこった。












 さー……面倒事がより面倒になる予感…てか、元々こうだったのか。


 やれっかなぁ?俺に。


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