レリルVSデネブ 決着 そしてその後
一瞬であった。
手を伸ばせば届くような距離。
その距離に全力を尽くす。
唸る一刀。
唸る爪
爪が走り
刀が走る
互いの元居た場所に互いが辿り着き、
動きが止まった。
パッ
血飛沫が体のあちこちから走る。
よろけるデネブ。
辛うじて膝をついて倒れるのを免れた。
しかし、彼にはもう刀を上げる余力すらないだろう。
勝った!
見ていたアマゾネスの誰もが彼女らの女王の勝利を確信した。
「レリル様!」
「流石です女王様‼」
「王国の奴等程度、女王の敵ではありませんでしたね。」
「誰か!女王に手当てを!」
「さぁ、王国に侵攻だ!」
「男は殺してしまえぇ!」
喚起、熱狂、狂信、狂気、喝采…………様々な感情と音を入り混ぜながら、騒ぎ出し、レリルの元へ走り出すアマゾネス達。
ある者は女王への賛辞を
ある者は女王の手当を
ある者は刃向かった男への止めを
留められていたアマゾネス達の様々が堰を切ったように溢れていた。
「待て!その男に手を出すな!」
一喝。
アマゾネス一同は止まった。
その中を動く女王。
その先に居るのはデネブ。
その場の誰もが、敗者を殺さんと歩んでいるものとばかり思っていた。
「アーノルド=デネブ様。あなたの勝ちだ。
私が斬ったのはあなたの肌ばかり。致命的ではない。それが証拠に生きている。
しかし、私は感じた。
拍動する心臓を冷たい金属が走る感覚を。
その斬れない奇妙な魔剣故に私はここに立って居るが、もし、あなたの優しさ、その剣を使っていなければ、私は今死んでいた。
私の……………………………………………負けだ。」
そう言ってレリルはデネブの手を取った。
立ち上がるデネブ。
息も絶え絶え、そんな中で声を絞り出した。
「良い の で す か ?」
「あぁ、お前の勝ちだ。
それは私が一番よく解っている。
アーノルド=デネブ様、あなたこそ真の強者だ。」
女王レリルが微笑んでそう言った。
次の瞬間、予想だにしない事が起きた。
ハラリ
鎧が何の前触れも無く斬れ、重力に従って地面に落ちて行った。
女王の裸体が露わになった。
「……………………………………………………………………………………………………」
「……………………………………………………………………………………………………
き…………………………キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼」
女王レリルは、
白く、
傷一つ無く、
女神も戦くような美しい肢体を、
前かがみになって隠しながら、乙女の様に叫んだ。
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>読んで下さる皆様へ
いつも読んで頂き有り難う御座います。
単刀直入ですが、もし、良ければ感想やフォロー等のフィードバックを頂いたり、他作もご覧になって下さい。お願いします。
ここが良かった。ここは少しこうした方が良いなどの改善点等が有りましたら是非お教えください。お願いします。
それと。今回は真に申し訳ありませんでした。
つい出来心で作ってしまいました。
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