魔剣のスペック
名称:
レベル:132
耐久:SSS
魔法伝導性:S
魔法攻撃力:G
物理攻撃力:SS
特殊:G
どうやら某が掛けている眼鏡は『鑑定』の魔法を付与されているようだ。
しかし、問題はそこではない。
剣の能力を示すステータス3つがSを越える魔剣。
戦慄した。
魔剣とは、一定レベル以上の剣の総称である。
魔剣のレベル帯はMax200レベルの中で126-150レベル。
魔剣の名を冠するのだから132レベルは想定内。
しかし、ステータスがここまで高いのは異常である。
SSS・SS・S・A+・A-・B+・B-・C・D・E・F・G
ステータスは12段階に分かれ、同じレベルの剣でもこのステータスが高い方が原則として強い。
つまり、『レベル×ステータス≒剣の強さ』となる。
つまり、魔剣でもステータスオール『G』なんてのもザラにある。(無論それでもレベルが高いので強いのには変わりない。)
しかし、目の前の剣は魔法の付与の効率に関係のある『魔法伝導性』がS。純粋な物理的攻撃力を示す『物理攻撃力』はなんとSS。剣の頑丈さを示す『耐久』にいたってはSSS。
魔法の攻撃力を示す『魔法攻撃力』と特殊な能力の強力さを示す『特殊』はGではあるが、レベル132のGなので実際は如何なのかは解らないし、何より、純粋に力でゴリ押ししてもやっていけるだけの十分な火力をこの剣は持っている。
素晴らしい。
「結構自信作なのよ?
世界最過酷な領域にして一般人の立ち入りは厳重に禁止された禁忌領域。その領域内に空いた穴、『地獄への
正直、何を言っているのかさっぱりだが、一振りで龍を殺せる魔剣だということは解った。
「少し失礼。」
鞘に納めた状態で軽く振ってみる。
ヒュッ
異常に軽い。
軽くて滑らか。
刀身から柄までの一体感が伝わってくる。
嗚呼、力が溢れるようだ。
「素晴らしい。流石賢者殿。某、これが気に入りました。是非ともこれを某にお売りください?」
「?
お金?
要らないわ。あげるわよ。」
不思議な物でも見たかのように彼女は断る。
「!いけません!!このような高価な物。ただで貰っては某の気が済みませぬ!
某、富豪とは言いませんが、無一文と言うわけではありません。是非とも値段を!」
「いゃ、そういう事じゃないの。違うのよ。
これはあくまでも私の趣味で作ったものなの。
別にこれは売り物じゃないし、私は剣士でもないからどうせ使いこなす機会なんて無いのよ。
私はただ、趣味で作った魔剣が埃を被って錆びるだけ。なんていうのが嫌なだけなのよ。
だから、『もし、貴方が私の剣を使いこなしてくれたらいいな。』なんて思ったの。」
だから。そう言って彼女は続ける。
「お代は私の魔剣を使ってくれること。それじゃダメ?」
黒く濡れた双眸に見つめられる。
光を乱反射したその瞳に逆らえる筈など無かった。
「………………承知。
決めました。
某、この剣を使って、賢者殿の魔剣を世に知らしめ、伝説を作って御覧にいれましょう。
それが、某に出来る、賢者殿への報い、この剣へ払える対価です。」
鞘と柄を両手で持ち、深々と頭を下げる。
それは某の感謝の念であると同時に、『某が伝説を作り、この剣の名を必ず世に知らしめる!!』
という決意と覚悟の表れでもあった。
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