短編集:夏鳥が夜鷹の理由

雪夜彗星

蜻蛉は帰ってこなかった

人力飛行機「夜鷹」の前の飛行機の話。あの夕日を迎えるまでの一年。

蜻蛉は帰ってこなかった 序詩

湖畔に波が打ち寄せる

時折誰かの落し物を混ぜて


稜線の向こうに太陽が沈む

零れた誰かの思いを滲ませて


掬い取れなかった未練が今も

鳥に拾われるのを待っている


  ──映画「俺ら、夏鳥」企画書より

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