EX-4 ハロウィンにて月夜と一緒に(10月31日)

 10月31日の夕方。

 受験勉強で一番大事な時期が今である。

 僕の通う特進科は学力重視のため正直ピリピリしている。難関大学行くためにみんな必死だよ。


 そんな僕も夜は予備校通いとなったため恋人の月夜と会う時間がかなり減ってしまった。

 夕方部活のある月夜と夜、予備校のある僕。どうしてもすれ違いは発生してしまう。


 といっても予備校終わってから会いに行ってるんだけどね。1日1回月夜とキスして抱き合わないとメンタルがもたない。


 今日は月夜から神凪家で待ってて欲しいとメッセージが来た。

 合鍵を持っている僕は遠慮なく、家に上がらせてもらい居間で月夜が来るのを待つ。

 予備校があるから18時には出ないと行けない。

 だから早く来い月夜。今なら1時間以上は一緒に過ごせる。


「ふぅ……癒やされたいなぁ」


 10月31日は世間でハロウィンと呼ばれている日だ。

 そんな日に呼び出される時点で何が待っているかをなんとなく予測している。

 月夜のメッセージにヒント:ハロウィン書いてあったので間違いないだろう。

 どちらにしろ癒やしてくれるのであれば何だっていい。とりあえずはよ!


 ガチャ。

 玄関の扉がゆっくりと開く音が聞こえる。

 そのまま足音が近づき、こちらへと近づいてくる。

 居間の扉が開いた時、恋人である神凪月夜の姿が現れた。


 全身を隠すマントを着て顔をだけ出していた。


 顔だけでもすでにかわいい。


「ハッピーハロウィン! 太陽さん」

「おー! ハロウィン、ハロウィン」


 何の言語か分からないけど、とにかくハロウィンと言ってみる。

 月夜は少し恥ずかしそうに頬を赤らめている。

 ふむ、そのマントの下を見せることを躊躇しているようだ。

 そんな顔をする時点で楽しみでしかない。はよ脱げ。


「わ、笑わないでくださいね」

「うんうん!」


 発情はするけど笑いはしないさ。


「と、トリックオアトリート!」


 月夜は全身を隠すマントを脱ぎ捨てた。


「おおおおおおおおおおお」


 それは本当に凄かった。

 栗色の髪が流れるように揺れ、露出された両肩にぴたりと触れる。

 胸元は大きく開いており、何を隠しているのだろうと思うレベルでその豊満な身体を惜しみなくさらしていた。

 くびれたお腹からかわいいおへそがこんにちはしており、冬空で晒してしまうとあっという間に冷やしてしまいそうだ。


 僕の頭を何度も癒やしてくれたすべすべのフトモモは見事な白さを誇っており、ベリーショートパンツのおかげで月夜の健康的なフトモモが表に出ている。

 パンツから少しピンクの下着がはみ出していることは僕じゃなきゃ見逃していたね。あとで引っ張ろう。


 隠れている所は袖や足先といった所だけであり、これは逆に他の魅力的な部位を強調させるアクセントとなっている。


 おそらく何かのキャラクターの衣装をモチーフにして作っているのかもしれない。


 一発で想像するならききかんりーと言えば現れてしまいそうな衣装であった。


 100点満点だ。よし……。


「この格好、かなり恥ずかしいんですけど……その……おかしくれなきゃいたずらしちゃうぞ……」

「いたずら!」

「え?」


 僕は立ち上がり、ドスケベな格好をした月夜を両手で持ち上げる。

 筋トレは毎日続けているので衰えていない。

 走りながらリスニングの勉強してるんだよね。


「ちょ! 太陽さん!?」

「いたずら、いたずら、いたずら」


 体重の軽い月夜を俵持ちして、すかさず奥の部屋へと運ぶ。


「こ、こら、何をしてるんですか!」

「いたずら!」


 奥の部屋とは当然月夜の部屋である。

 中に入って、月夜をそのままベッドへ放り出した。

 そのまま僕は上に乗っかる。


「いたずらしていいよ!」

「じゃあなんで私が下にいるんですか」


 最近頻度が少なくなってたから燃え上がるわぁ。

 まだ時間もあるし、久しぶりに営みをさせてもらおう。

 僕はズボンのベルトに手をかける。


「ちょ、こら、待って!」


 月夜が僕の手を押さえるように待つ。


「何で静止するの。その格好ってアレでしょ。サキュバスでしょ。はよ僕の精魂を奪ってよ! はよ、ほらっ!」

「太陽さん、疲れてるんですね」

「うん、疲れてるよ。はよそのドスケベな身体で癒やして欲しいなぁ!」

「何かくるみちゃんの影響を受けてませんか? よくドスケベって言葉使うもんなぁ。あの子もドスケベなのに」


 月夜よりはマシだと思う。

 月夜が動くたびに揺れる胸元にもう僕は我慢できそうにない。予備校も1日くらい休んでもいいだろ。久しぶりに精魂尽きたい。

 もう一度ベルトに手をかける。


「ああ! だから駄目なんですってば!」

「何が!?」

「この服、家庭科部の方に作ってもらったんですが……」


 去年の学園祭、体育祭で星矢、月夜に素晴らしい衣装を着せたおかげで家庭科部の被服担当の人達は相当に力を持つようになった。

 ネットに上げられてちょっとバズったくらいだ。バズった理由は服よりも主に星矢、月夜の容姿面な気もするけど。


「借りる時にね。絶対に、絶対に汚すなよって言われたんです……」

「……」

「だから、その……ね」

「それ押すなよ! 押すなよ! みたいな感じじゃないよね」


 月夜はゆっくり頷いた。

 うぅ……。今の家庭科部はマジで権力高いんだよなぁ。

 刃向かうと命に関わるレベルでまずい。

 月夜と僕の関係から忠告されたのかもしれない。


「そんなにしたいなら……服を脱いでからで」

「それじゃ意味がない!」

「え」

「僕はその服を着た月夜としたいの! その服じゃなきゃいつもと同じで……それもいいんだけど、このやるせなさが昇華しきれない!」

「はぁ」


 月夜から呆れたようなため息を吐かれる。

 中途半端にやるくらいならやらない方がいい。


「ほんと太陽さんってえっちなこと好きですよね」

「僕が求めるのはいつも最初の1,2回だけだけどね」


 男の精魂を絞りとるように1日に4回も5回も求める月夜さんよりはマシだと思っている。

 それじゃ違う遊びにするか……。


「なら、最初の言葉の通りいたずらをしてよ」

「え、おかしは?」

「初めから用意してない」

「えーー」


 ベッドに仰向けの月夜が起き上がり、ゆっくりと僕の顔に近づく。

 真面目で優しい月夜ちゃんのいたずらか。どんなことをされるのだろうか。少しわくわくする。

 相変わらずかわいい小顔してんなぁ。ちょっと呆れているような表情なのも良い。

 月夜は僕の両肩を手で掴んで、ゆっくりと顔を側面に持って行った。

 相変わらず良いかおりだ。予備校行くまで抱かせてもらおう。


 月夜の吐息が耳にかかる。耳を噛んだりするのだろうか。


 月夜の声がする。


「先月から……生理が来ないの」


「ヒェッ!?」


 胸を掴まれるような衝撃に僕は大きく仰け反った。

 誰が見たって、僕の顔は今、引きつってる気がする。


「冗談で~す」

「はぁ……はぁ……ふぅ、じょ、冗談か……。なかなかの衝撃だったよ」

「出来てたらちゃんとDNA鑑定しますので安心してくださいね」


 それは安心なんだろうか。

 逃がす気は絶対無いという固い意志を感じる。

 ご無沙汰になったとはいえ、土日は普通に交わってるから思い当たる節が多すぎて逃げ場はない。


「ゴムに穴を開けるいたずらの方がよかったですか?」

「それはマジでシャレにならないからやめよう!」


 出来たら責任は取るつもりではいる。

 でもそうなったら人生が大きく変わりそうな気がして……せめて、就職するまでは待って欲しい。待てるものではないと知ってはいるけど。


「ふふ、太陽さんこの時期なのに汗びっしょり」

「ああ、凄かったよ。いいトコついてくる」


 得意気な月夜に少しだけ腹が立つ。

 こんなひどいいたずらをする女の子にはぜひともお返しをしないといけないな。


「さてと……おしおきの時間だ」

「へ?」


 僕は月夜の両手を掴んでベッドに無理やり押し倒す。

 若干混乱している月夜の両手を肩で押さえて、すべすべでおへその見えるお腹をぐにぐにと揉んだ。


「んにやぁぁぁ!」

「こんなひどいいたずらをする淫魔にはおしおきをしないといけない」

「ちょっ! ひゃん! や、やめぇ」


 相当な敏感体質の月夜はくすぐられるように弱い。いつも冷静でニコニコして僕を手玉に取る月夜が大きく乱れる数少ない弱点だ。

 例えば平常時にこっそり後ろから近づいて、脇腹を揉みまくるのとすごくかわいい反応をしてくれる。

 ただやりすぎると怒られるのでタイミングをはからないといけない。


 えっちなことができないならこういうことで晴らせばいい。幸い、くびれた脇腹は無防備だ。


「ひゃはははは! 駄目ぇ、駄目ぇ、死ぬぅ!」

「かわいいよ。笑っている月夜が一番かわいいよ!」


 乱暴に月夜の両脇腹のツボを狙っていく。

 最近、会う時間も少なくなってきたし、これを機会にいっぱい笑ってもらおう。彼氏からのご褒美だ。

 暴れる月夜の体に刺激を与え、慣れさせないようにポイントを変えて攻めていく。

 おへそにフトモモに肋骨に首元、足の裏も弱いんだけど、手が届かない。


 反応が良い女の子はとても素敵だ。


「はぁ……はぁ……はうううぅ!」


 隙をついて、一番苦手な腋の下を攻めるのは忘れない。


「あ~~~~~あ~~~!」

「こんなに腋や脇腹を空いた服を着ているんだ。くすぐられたかったんだね!」

「そ、そこはほんとだめぇ、ゆ、ゆるしてぇ!」

「笑顔だよ月夜。大好きだ」


「オニ、アクマ! あぁ! 無理ぃ。無理ぃーーー!」


 それから月夜が泣き出して、抵抗がなくなるよう体力を失うまで徹底的にくすぐった。

 実に良い時間だった。


 それから少しして……。


「月夜、大丈夫?」

「……。……。だ……だいじょうぶ……なわけないじゃ……ないですか」


 息を切らして、汗をびっしょりかく月夜の髪をゆったりと撫でてあげる。

 衣装が汗で濡れているけど、これはセーフだよね。セーフだよね! 衣装が汚れてないよね。


「ひ……ひぬ……」

「でも月夜ってくすぐられるの好きだよね」

「それは……情事が盛り上がってる時の話でぇ……、急にやられると反応できなくてぇ……つらい」

「じゃあ、止めた方がいい?」

「……たまにならいい」


 どっちだよ。


 月夜ちゃんは潜在的にドMなのである。実際は嫌と言いつつやられるのが大好きなのを知っている。

 このあたり察してあげなくてはならないので正直大変だ。


「1年前……」


 月夜はゆっくりと話をする。


「1年前、こういうことされるって分かってたら1年前の私に……太陽さんにアタックする頻度下げるよう忠告してたかも……」

「僕は逆かな。1年前、そろそろ体育倉庫内で月夜に襲われかけるから襲い返せって忠告するね」


 いろんな騒動があって……もうあれから1年になろうとしている。あと3ヶ月もすれば月夜と交際を始めて1年だ。

 月日が過ぎるのは本当に早い。



 ◇◇◇



「あのー、着替えたいんですけど」

「駄目、今日はずっとその格好でいてください」


 夜になり、落ち着いた僕達はリビングで心地よい時を過ごす。

 月夜に頭を下げてお願いして、ドスケベな格好のまま家事をしてもらうことにする。


「あの予備校は?」

「今日は熱が出たっぽい」

「お義母さんに怒られますよ」


 夜の19時を越えている。

 家帰ったら土下座して謝ろう。しれっと月夜の写真を撮っておいたので家族に見せて、理由を話して許しを請えばいいか。

 しかし素晴らしいな。今日だけしかこの格好はできないからたくさんの月夜の写真を撮らせてもらったが、全部色っぽくてかわいい。


「なーに見てるんですか」


 床に座ってスマホを見ている後ろから月夜が後ろから抱きついてきた。

 手を首にまわして頬ずりするように顔を近づける。

 背中に当たる胸の感触が実によい。後で揉ませてもらおう。


「この衣装買い取りたいなぁ」

「家の中でも冬なら着れないですよ。さすがに寒いもん」


「今も寒い?」

「そーですね~。夜だし、お腹が冷えちゃいそう」

「だったら」


 僕は後ろを向いて、月夜を正面から抱き寄せて、押し倒した。

 冷たいの床の上でも2人で組み合えば暖かくなる。

 こうやって馬鹿みたいなことがきっかけで僕と月夜はいつだって触れ合えるのだ。

 両手でしっかり月夜を抱きかかえて柔らかい唇にキスをして、長くて綺麗な髪を何度も何度もなで続ける。


 大好きな月夜とずっと触れ合っていたい。


「こんな床で倒れ込んだら汚いですよ」

「ちゃんと掃除してるでしょ。星矢もよく床をコロコロで綺麗にしてるじゃないか」


「むー、抱き合っている時に他の男の名を言うなんて」

「いやいや……それを言うなら月夜だって八雲さんと仲いいじゃないか。最近あの子月夜にべったりじゃない?」


「そんなことは……あ、あるかも」

「なんだと! くそー、胸を揉んでやる」


「にゃ! そんな乱暴に……もう! ……んっ」

「ふっふっふ、大きくて、柔らかくて、感度のいい……素晴らしい胸だね」


「くるみちゃんと言ってることが一緒だ」

「あのコそこまでしてるの!? やっぱり侮れない子だね」


「やってることが太陽さんと似てきましたよ。後ろからやんわりと胸を揉んでくるし、いきなりくすぐってくるし」

「月夜がかわいいのが悪いね。仕方ない」


「まっ、仕返しで泣くまでくすぐってあげてますけどね。あの子もかなり敏感なので」

「みんな月夜みたいにドMじゃないんだからほどほどにしてあげなよ……」


「ふふ、1年前は太陽さんとこんな関係になるなんて思ってなかったなぁ」

「月夜はどんな感じのことを期待してたのかな?」


「うーん、そうですね~。太陽さんと付き合って、いっぱいいろんな所へデートして、思い出をいっぱい作る」

「今とそんなに変わらなくない?」


「真面目で優しい太陽さんが毎日胸とかお尻とか触ってきたり、髪にくるまって寝たいとか言い出したり……だいぶ本性を隠してましたよね」

「そ、それは……まぁ」


「さっきもくすぐるふりしていっぱいお尻触ったでしょ。全部分かってるんですからね」

「そ、それを言うなら僕だって……1年前は、1年前は……」


「1年前は?」

「ごめん、変わってないや。出会った時から月夜のことが好きだったのは変わらないし、君にこうやってふれ合いたいのも変わらない」


「私の体をまさぐりたいのも変わらない」

「一応誤解ないように言いたいんだけど、体だけじゃないからね!?」


「ふふっ」

「月夜と話をするたびに君を好きになってた。去年の夏休みなんてそうだね。月夜と行く先々で出会うことが本当に嬉しかったんだ」


「分かってますよ。だったらもうちょっと早く交際したかったなぁ~。クリスマスとか一緒に過ごしたかったし……」

「うっ」


「今年の25日はみんなで過ごすとして……24日は2人きりですからね」

「当然だよ。去年の二の舞にはならない。今年は最高のクリスマスにするんだ」


「じゃあ指きりです」

「仕方ないなぁ」


「ゆびきりげんまん、うそついたら、針千本飲ます!」

「指切った!」


「あ、ゴム切ったの方がいいかな。針千本よりそっちのリスクの方が怖いですよね」

「そのリスクはいらないよ!?」


「……太陽さん」

「うん、いいよ」


「むぅっ……んぐ」

「はぁ……っぅ」


「はぅぁ……」

「月夜、やっぱりしないか? 我慢できなくなってきた。服は無くてもいいから」


「しようが無いですねぇ。えっちな彼氏のお願いを私が叶えて」



「だから家でやるなって言ってんだろうがバカップルども」





 僕と月夜は同時に反応し、声のした方に顔を向けた。

 そこには僕の親友、神凪星矢の姿があった。


「出たなイケメン怪人、ハーレムマン!」

「ぶっ殺すぞ」


 くっそ、いい感じで盛り上がってきたというのにまた邪魔をされてしまった。


「何度言ったら分かる。ウチの家でやるな」

「仕方ないだろ。勉強で忙しくてバイトできないんだから金が無いんだよ」

「外でやれ。大好きな自然公園でやればいいだろ」

「アハハ、お兄ちゃん。この寒い時期に外でできるわけないじゃない」

「痴女みたいな格好してるくせに何言ってやがる」


 星矢が通学鞄をテーブルの上に置き、マジマジと月夜の姿を見る。


「ほんと何のプレイだよ」

「違う! 仮装なの!」

「仮装? ああ、そういうことか。どいつもこいつもハロウィン風に吹かれやがって」


 星矢は大きくため息をついた。

 この様子、今日は夜遅くまでバイトって聞いていたのにこんなに早く帰ってくるなんて何か関係してるんだろうか。

 しかし、この受験シーズンに変わらずバイトを入れる。なのに学年1位のままなんだよね。

 あいつなんなの。どういう頭の構造してるんだろう。


「バイト先で何かあったのか?」

「ああ、月夜みたいに仮装した女の客が大勢店に来てな。ひっきりなしに俺に絡むから店長から帰った方がいいと言われた」

「それは大変だったね」


 ハロウィンといえばお祭り騒ぎになっている。

 その勢いに任せて、超絶イケメンに絡みまくる客がいてもおかしくはない。

 帰らされるって相当だったんだろうな。


「月夜、晩飯作ってくれ」

「はーい」


 月夜は立ち上がって1度部屋の中へ戻っていく。

 扉を閉めてしまったので着替えているんだろうな。

 ああ、癒やしの時間が終わってしまう。


 5分もしない内に部屋から出てきた。


「太陽さんも食べていきますよね?」

「もちろん」

「予備校行けよ」

「明日から頑張る」


 そんなことを呟いて僕は星矢が座っている場所の隣に腰をかける。

 ハロウィンを十分楽しめなかったのは残念だけど、こうやって3人で共に食べる晩飯も悪くない。

 1人……足りないのが残念でならないけど、それは僕が口酸っぱく言う問題でもない。


「今日は何か食べたいものありますか? 和食? 洋食? わ・た・し?」


「月夜で」

「きゃー!」


「はよ作れ。腹減ってんだ」


 月夜が手早く夕食を作り、テーブルの上に並べていく。


 僕、星矢、月夜が椅子に座ってゆっくりと手を合わせた。


「いただきます!」


 星矢を見て、月夜を見て僕は自然と笑みを浮かべる。


 「何笑っているんだ?」

 「何かいいことありました?」


 「そうだね……。いや、何でもないや」


 いつまでもこの関係のままで。

 大好きな人達と良い時を過ごし続けたい。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る