第4話

なんだったんだ?あの男。

男を撒いてのんびりとしていたが私は思った。

(今日寝る場所…。)

((あお、ばかなのか?))

(う、うるさい。あ、木の上でも寝れるからいっか。)

((お前、ほんとに女か。まったく。))

まぁ、寝る場所とかは確保出来たしいーや。

〜夜〜

(お、良い木がある。綺麗な桜だな。まるで、「夜桜」だ。)

((ちょ、あ、碧衣!?恥ずかしいからやめて欲しいのです!!))

可愛い奴め。そう思い私は木の上に登った。

あ、ちなみに、テレパシー的なこれだが聞かれたくないこととかは聞こえないらしい。謎だな。よし、木の上に 登ったことだし、寝ると言うより、考えるか。どこにあるのか。

(ねぇ、あんたらの兄ちゃんってどこらに居んの?)

((あー、それが、わかんないのじゃ。多分ここら辺にはいるはずなのじゃがな。わからんのじゃ。すまんの。))

(そっか…。おけ、ありがと。んじゃ、おやすみな。)

((おやすみじゃ。))((お休みなのです。))

こりゃ探すの時間かかるな…。

私はなにか慣れていない気配があると眠れない。しかしここは静かだから寝れそ、ん?なんだ、あれ…。っ!あれは!

「あ、やっと見つけたー!!!とりあえず、降りてきてください!!」

「はぁ?嫌だね。」

「じゃあ、仕方ありません。…この木切るしか…。」

「は、はぁ!?何言ってんの!?土方さんに怒られるよ!?」

「ひ、じかた、さん??って、もしかして…。」

「ん?土方さん知ってるんですか?ますます怪しいのです。よし、この木切られるか降りてくるかどっちかです。どっちにしますか?」

「腹黒。わかったわかった。ちょっと待ってろ。」

スル。

「え、早くないですか!?」

「おい、総司、この男…。」

「うん、ちょっと危険。屯所連れてくよ。」

「いや、着いてくわけないじゃん。何言ってんの?」

「着いてきてくれないというのなら仕方ないからこの木切り倒して薪にします。」

「最悪だな、『沖田総司』さんよ。」

スッ

「あなた、やはり怪しい。着いてきてください。」

「はぁ、はいはい。わーったよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る