3話 My武器作成
楓の部屋から戻ってきた俺は1つ気づいたことがあった。
全てのスキルが使えるんだったら自分で自分専用の武器も作れるんじゃないんだろうか?と。
だから俺はこう願った。
(この世界に存在する素材で俺専用の最強武器を作りたい)
〈スキル検索開始……合致スキル6件。表示します〉
すると鑑定の時と同じように光の板が現れた。
お、今回はスキル数が多いな。
そこに書かれていたのは〈創造〉、〈魔力激増〉、〈魔力超回復〉、〈魔力操作〉、〈加工〉の6つのスキルだ。
使用方法には、
1:〈魔力激増〉で、自分の最大魔力量を上げる。
2:〈創造〉で、もっとも硬いとされている神鋼鉄ヒヒイロカネを作成する。
3:〈魔力超回復〉で回復した魔力を〈魔力操作〉で、神鋼鉄ヒヒイロカネに流し込む。
4:最後に〈加工〉で、自分の思った形に仕上げる。
と書かれていた。
ちなみにスキルの説明は、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<魔力激増>
自身の魔力を激増させる。常時発動型スキル。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<創造>
この世界に存在するありとあらゆるものを作り出すことが出来る。作るためにはそれに見合った魔力を消費しなくてはならない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<魔力超回復>
自身の魔力を一瞬で全回復させる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<魔力操作>
自身の魔力を操ることが出来る。自身の魔力を他人に分け与えたり、身体強化魔法などの何物にも属さない無属性魔法の扱いが上手くなる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<加工>
あらゆるものをいろいろな形にすることが出来る。加工にはそれに見合った魔力を消費する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
となっている。はっきり言って魔力超回復はチートだと思うんだが。だって魔力激増と組み合わせたら魔力がめっちゃ食う魔法とか使い放題だからな。枯渇に近い状態になっても一瞬で回復すれば良いんだし。
これを見るからに俺のいまの魔力量ではヒヒイロカネを想像で生み出すことは無理、と検索ツールも思っているんだろう。
とりあえず試してみるか。
「〈魔力激増〉、〈創造〉ヒヒイロカネ」
するとぐっと上がった感覚から一気にフリーフォールのように落下したような感覚に襲われた。
なるほど、これが魔力枯渇というやつか。結構、いや、だいぶしんどいな。吐きそうだ。
ふと視線を前に向けると金色に光り輝いている金属の塊がそこにはあった。
よし!これで工程2までは終わらしたぞ!
〈魔力超回復〉を使用すると、俺の枯渇状態が無くなっていた。
次に魔力を馴染ませるだが、これはどうやったものか……。と、使用方法がなかったら俺は考えていただろうが、ここにも便利なスキルはあった。
「〈魔力操作〉」
俺がヒヒイロカネに触れながら唱えると、魔力が吸われるような感覚が常時続いた。これは吸われる速さが調節可能でなるべく早く出来るように速度を最大にして俺から魔力を吸っていた。枯渇寸前になったら〈魔力超回復〉で回復し、また作業を開始した。
一回だけでは飽き足らず数十回繰り返し、ようやくヒヒイロカネに魔力が入らなくなった。
もう、何回やるん?!流石に疲れたわ!
思わず関西弁になりながらもなんとかやりきった俺は最後の工程に移っていた。
えーっと、加工するにあたってなんの武器にするか、それをまだ言ってなかったと思うので発表したいと思います!
ダラララララララララララララ……ジャン!
sword、そう!剣にしたいと思っています!
え?何故だって?そんなの男といえば剣、剣といえば男の浪漫だからだよ!まあ、これは昔読んだ漫画の受け売りだけど。
イメージするのは一般的な剣で柄と刃の簡単な構造だ。早速ヒヒイロカネを加工してみる。どんな形がいいか頭の中でイメージしたらあとはスキルがやってくれた。
そしてやっとの思いで完成した剣の性能がこれだ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<神剣 トルリオン>
<概要>透の透による透のための剣。
<効果>透が装備するとステータスが2倍に跳ね上がる。透以外が装備すると重さが100倍以上になり、2倍の効果も無くなる。
???????????????????
<品質>神級
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
だ!
まさにMy武器と言えるだろう!なぜなら俺のためだけの剣だからな!……俺以外が装備すると重さ100倍+効果が無いという糞武器になるのはある意味防犯対策には役にたつかもしれない。
?に関しては今はまだ分からない隠された性能ってことだろうな
だけどこれに1つだけ言いたいことは剣が全て黄金色だということだ。こんなの見たら普通どこの成金野郎だよってなるからな。収納の面でもアイテムボックスがあれば良いのに……。
〈スキル検索開始……合致スキル1件。表示します〉
あ、あったんだ。そう思って現れた光の板を見てみるとスキルの欄に〈アイテムボックス〉と書かれていた。
アイテムボックスあるんかい!それなら早く言って欲しかった。……試さなかった俺も悪いが。
俺はアイテムボックスを使い、トルリオンをしまった。
ふと窓を見ると、もう太陽が昇りかけていた。
やっべぇー、時間軸が地球と真反対だからそんなにたってたなんて全然気づかなかった。
よし!昼寝ならぬ朝寝でとりあえず寝るか。
そうして俺はベッドにジャンピングして即座に寝るのだった。
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