第411話
さて、今夜のもう1つのミッション・・・それは聖騎士団の本拠地を叩く事。
教会本部の横の大きな訓練場を備えた宿舎にその本拠地がある。
事前に得た情報では、休暇中か任務中以外の聖騎士団の人員が駐在しているらしい。
つまり宿舎を襲えば、殆どの全員を確保出来る筈である。
「まあ、あいつら、放っておくと碌な事をしなさそうだからな。
せいぜい、自分らのやった事を悔いて死んで行って貰わないとね。」
と海渡が冷ややかに宣言する。
ゲートでやって来ました、聖騎士団の本拠地。
宿舎全域を対象に昏睡魔法を放ち、まずは安らかにお休みしてして頂きました。
「さて、どうやって宿舎全域の騎士を集めるか・・・だけどさ、これ約5000居るよね。どうするかね?」
と海渡が頭を捻っている。
「流石にこの人数で集めるのはキツいですね。」
とフェリンシア。
「なぁ、闇魔法の触手でバインド使って集められへんの?」
とステファニーさんが提案。
「ふむ。それ使えそうだな。で、何処に放り込む? 俺は希望の岬の砂漠辺りにどうかと思うのだけど?」
と言うと、全員が、
「「「「「「「「「わぁ~www」」」」」」」」」
って言いながら悪い顔をしていた。
と言う事で、砂漠のオアシスに決定しましたww
全員で、闇魔法の触手を100本生やし、異様なスピードで大柄な聖騎士をドンドンと採取していく10人。
面倒なので、ゲートにドンドン放り込んで行く。
「ナイスアイディア!! 触手も使い様だなww 意外に簡単なお仕事だったねw」
とステファニーさんを褒める海渡。
「でへへw」
とフニャけるステファニーさんwww
一応、ブタの寝室を覗いたが、気付いて無い様子・・・ 何処までも抜けた奴だな。
「お疲れさん。さあ、帰って、軽く夜食でも食べて、風呂入って寝ようぜw」
と海渡がゲートを開き、ザインバッファ王国の宿舎へ戻ったのだった。
大食堂で、夜食のうどんを用意して、配っていると、王宮から呼んだメイドの1人がやって来た。
「カイト様、何人かが目覚めました。如何様に説明しますか?」
と聞いて来た。
「うーーん・・・それな! どうすっかねぇ? 取りあえず、全員こっちに呼んで来てくれる? 夜食のうどん、みんなで食べようよ!」
と言うと、
「畏まりました!」
と嬉しそうに戻って行った。
10分ぐらいで、62名の救助者と、メイド10名、男性スタッフ5名が、大食堂へと集まって来た。
「あー、皆さん、状況が良く判って無いかと思います。 何処までの記憶があるか、判りませんが、皆さんは中央の教会本部へ捕まった所を救出しました。
それから、長らく意識を失っておられたようです。先ほど私の方で、回復魔法を掛けたんですが、全員が無事に意識が戻った様で、ホッとしました。ご無事でなによりです!」
渡海とが微妙な嘘と本当を混ぜた説明をすると、「なるほど・・・」って顔をしていた。
「ささ、時間が時間ですが、空腹でしょう? 軽い物でも食べて、今夜はユックリお休み下さい。」
と言って、62名+15名にうどんを配って行く海渡達。
良く状況が判らないながらも、気付けば見知らぬ建物の中で目覚め、聞けば遠く離れたザインバッファ王国の王都と言う事だけで、詳しくは主よりお聞き下さいとしか言われず、?マーク一杯の62名だったのだが・・・
「「「「「「「美味しい!!!!!」」」」」」」
うどん と言う聞いた事の無い麵の食べ物を目の前にして、やっと自分が空腹である事に気付き、ガツガツと食べ出したのだった。
うどんは実に好評で、「お替わりあるよー?」と海渡が声を掛けると、最初は遠慮がちに手を上げていた人も2回目からは遠慮会釈なくがっついていたw
62名の顔に、笑顔が戻ったのを見て、内心ホッとする海渡達10名であった。
これで、取りあえず、ミッションコンプリートだなw と。
ちなみに、62名の中には、家族や知人が中にいた者もおり、無事と再会を涙を流しながら、喜んでいたのだった。
「えーっと、今後の事ですが、取りあえず、明後日まではここに居て欲しいです。ちょっと色々ありまして。今中央の国へ戻るのはお薦めは出来ません。
もし、希望されるのであれば、こちらで働いて頂く事も可能ですし、当方の国へ来て頂く事も可能です。」
と海渡が言うと、
「あのぉ・・・明後日までは・・・と仰いましたが、理由はお聞きしても宜しいでしょうか?」
と手を挙げて、1人の男性が聞いて来た。
「まあ、隠しても明日か明後日で判る事なので、伝えて置いた方が良いでしょうね。実は・・・~~(ry」
と堕天使ザイリーの話を説明し、遅くとも明後日には、この大陸から邪教の教会は消滅する事を告げた。
「「「「「「本当ですか!!」」」」」」
と喜ぶ62名。
「まあ、そう言う訳で、一番激しい混乱の場所へ態々、この時期に行く必要はないだろうと言う事で、明後日まで と言う言い方をしました。
丁度目覚めたばかりですし、今後の事も含め、ノンビリ何日かお休みして考えてみては如何でしょうか? この建物にはお風呂もありますし。」
と言って締め括った。
海渡達は、風呂に入り、サッパリした後、各自部屋に戻って寝たのだった。
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