第212話


屋敷の部屋へ戻り、お茶を飲みながら一旦気を落ち着けて、王様へと連絡してみる。


「ああ、もしもし、こちらは王様じゃよ?」


「プゥプーーww どうもカイトです。 相変わらず、お茶目ですねw」


「ふふふ、カイト君か。3都市の件はご苦労様じゃったな。例の特別な書類の件と、騎士と兵士の件は準備しているから、あと数日で最初の10組は出発可能となるぞ。

あとも数日遅れで10組までは用意出来る。」


「ありがとうございます。こちらも既に20機とパイロットは何とか20名揃いました。

昨夜ですが、ちょっと情報が入りまして、それのご相談もあって、取り急ぎご連絡を入れました。」

と前置きし、


「まず、ラステン、ジェイラス、ドエイヤの3つの都市・・・~(ry

次に、トスゲド、ラスマニア、ギュート、グレッセン、グリス、ドゲラオ、ラリス、サスケード、ハリセンは・・・~(ry

つまり、この12都市は、救援に行けば、必ずエリンガと同じ騒動になるのも確定と言う事です。

で、これらは私とフェリンシアが居る必要のある所なので、最初の3都市から攻めて行くつもりですが、これらもエリンガと同じ筋書きで良いでしょうか?」

と聞いた。


「ふむ。良く調べとるのぉ~。感心感心! 12都市共に、エリンガと同じ筋書きでOKじゃ! お主に全てやらせて申し訳ないが、宜しくたのむ。」

と王様。


「では、おそらく3日後には出発するので、その時、兵の準備と管理官の人選もお願いしておきますね。」

と言うと、


「ああ、兵の準備諸々、ドンと任せるのじゃ!」

と頼もしいお言葉。


「さて、最後は一番嫌な情報なんですが、ゲルハルト帝国が、来年の1月下旬までに~~(ry」

と説明した。

「本当か!! それは大事だな。幸い、この知らせで準備に入る事が出来るが・・・どの程度の規模で来るか・・・。しかもまた2か国へ一気に攻めて来るのか。

本当に面倒な奴らじゃのぉ。 何か良い方法は無いか?」

と王様。


「一応、あるにはあるんですが・・・まず、コーデリア王国と同盟を結んで頂き、両国同時に、先にコッソリと国境を厳重に警備強化して貰います。

この時の連動は、指揮官同士、通信機を使ってもらい、タイミング等を合わせて貰います。

で、先にゲルハルト帝国に手を出させてから・・・一気に反撃に出ます。

戦火を広げず、一般国民に被害を出さない為にですが、その反撃に出るタイミングの少し前に、私が飛んで、敵の本拠地である宮殿を完全に壊滅させる。

と言うプランです。頭が潰れてしまえば、後は烏合の集と同じかと。

尚、こちらが宮殿を壊滅させる様子を空の雲に投影して、リアルタイムで敵兵に見せて、戦意を削ぐ。

そして一気に降伏さる。全行程で3~5日ぐらい、どうですかね?」

と言うと、


「おお!それ良いじゃん!! よし、その方向でお願いして良いかな?」

と大乗り気。


「信用して頂いて、ありがとうございます。では、今年の内に、コーデリア王国へ特使かなんかを派遣して頂いて宜しいでしょうか? こちらで送り迎えは用意しますので。」

と言うと、


「おう、了解したぞいww しかし、お主の情報網は相変わらず、凄いのぉ~www うちの諜報部も形無しじゃw」

と笑っていた。


「まあ、事が事でしたので、信用して貰えないか、もしくは変に疑いを掛けられるのではないか? と内心少し覚悟はしていたのですが、黙っていると、犠牲者が出る話でしたので無視も出来ず・・・ホッとしました。」

と言うと、

「まあ、カイト君の事は、何となく察しておるから、心配には及ばんよ。」

との事だった。


ふむ・・・そうなのか?


「ふふふ、そうですか。助かりますw では、書類の件は、王都支店の者に取りに伺わせますので、宜しくお願い致します。こちらも急いで諸々の準備を進めます。では、また。」

と海渡がお礼を言って、通信を切った。



「フェリンシア、何とか察して貰えてるらしいよw 良かった上手く話しが通ってw」

と笑って言うと、


「ええ、本当に良かったですね。」

と微笑んでいた。


「さぁ、これから忙しくなるなw」

と言うと、


「え? そこはいつも通りだと思いますが?」

と爆笑されちゃった。


その後、上手く話しが通った事をアルマーさんに連絡した。


「そうか、良かったな。まあ俺の言った通りだったろ?ww あと、ギルドの方へは指名依頼出しておいたから、近々に宜しく頼むよ!」

との事だった。



昼食の時間になったので、大食堂に降りて行くと、棟梁達にガシッと肩を掴まれて、

「なあ、なんかおめーの所の飯美味そうだから、俺らも食わしてくれよ!!!」

と言われ、料理長に聞くと、


「大丈夫、沢山作ってありますからw」

と言われ、棟梁達にOKを出すと、


「おーー! これは楽しみだなw おい、おめーら、ここの飯は凄く美味いんだぞ!」

と新しい人達(海渡が人選に拘わった人達)に、自慢気に言っていた。


あれ?しかし、更に人増えてるよね?www


ドヤドヤと棟梁ご一行様(職人も含む)がやって来て、

「「「「うっめーーー!!」」」」

と絶叫しながら、ガンガン食べてました。


従業員達もその様子を楽し気に見ながら食べていた。



あんまりにも褒められるので、料理長に

「明日から、彼らの分もお願いして良い?」

と聞くと、


「普段から、本当に多め多めに作って、余っても倉庫に入れてるぐらいだから、多少増えても問題ないですよw」

と微笑んでいたので、


「棟梁、明日からも昼飯ここで食べますか?」

と聞くと、全員大喜びしてた。


これだけ素直に喜ばれると、色々嬉しいよねw


それを見ながら、

「こりゃあ、早目にレストランの方もオープンさせたいね。」

と呟くのだった。

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