第123話

 異世界1ヵ月と9日目。


「あまり帰りが遅いと、怒られてしまうーー」

と颯爽と早朝に南門を抜け、木の陰からゲートでトリスターの南門へ。


 そして、門を通過し、7時前には屋敷へと滑り込む。


 嬉しい事に、ちゃんと俺達の分も朝食の準備がされていたので、みんなと一緒に頂いて、その間にオスカーさん、ヨーコさんから報告を聞く事にした。


 ・宿舎が完成しました。ベッドも徐々に納品して貰っていますから、揃った部屋

  から引っ越ししてきてます。

 ・棟梁が喜んでました! おう、早目に頼むぜ!との事。

 ・職人さん達が、俺らの出番は?との事。

 ・アルマーさんから、やったぜ!それと来週な!と連絡。

 ・カフェのスイーツ部隊、調理スキル5人ゲットしたので、本日訓練をお願いしま

  す。

 ・カフェの制服も揃い、接客訓練を開始してます。

 ・カフェの持ち帰り用の箱が出来ました。

 ・店舗の売り上げが凄い事になってます。

 ・サトウキビを早く!

 ・借金奴隷を3人を店舗用にGetしました。後で遭ってみて。

 ・飛行機の問い合わせと、購入希望者が相次いでます。どうしますか?

 ・サンドラさんがお礼を言ってました。

 ・商業ギルドから、アレスター商会とデニッチを除名し、損害賠償として、

  預り金を振り込んだと。


 うん、色々進んだんだね。

 と言う事で、回答していく。


 ・宿舎の件、了解。 宜しく!

 ・来週王都から戻り次第ヤル!

 ・職人さんも、忘れてないから!!

 ・アルマーさんには会いに行くよ。

 ・スイーツ部隊の訓練、了解。朝からやるぜ!

 ・了解。接客訓練よろしくな!

 ・凄いってどんな?

 ・サトウキビーー 忘れてた。急ぐよ! 残量どれくらい?

 ・了解。後で、会ってみるよ。

 ・最高の素材捕って来たから、合間を見て本番の機体を作る。

  売るのは、アルマーさんや王様との話次第だが、基本個人には売らない。

  チャーターはアリかな・・・。要検討だ。

 ・ほう。金額は?


 と言う事で、売り上げは、減る処か、増える一方だそうで。

 噂を聞きつけた商人どもがワラワラとトリスターに集結してるらしい。


 1日目 白金貨22枚

 2日目 白金貨32枚 ←計算したら2枚増えた。

 3日目 白金貨37枚

 4日目 白金貨45枚


 だってさ。

 うっはー! 普通の商会って、仕入れがそれなりに発生して、仕入れ代金を払うから、純利益って50%あれば良いうちかもしれないけど、うちは、ほぼ人件費だけだもんね。

 この場合、純利益って幾らなの? 多分人件費も1日白金貨1枚も掛かってないだろうから、ヤバいよね?


 サトウキビの残量は1/4なので、今一時的に購入量の制限を設けているらしい。

 現状のままの消費量だと、保って明後日まで。

 アレスター商会の預り金は、総額黒金貨10枚だそう。

 これら諸々で、商業ギルドカードの額が更新されている筈なので、確認してみてくださいと。


 しかし、一番のネックはサトウキビになるとは予想外だったな。


『知恵子さん、サトウキビが不足してるらしんだけど、他は何処にある?』


『一応飛び回っている間に色々チェックしてますよ! ご安心下さい。もの凄い所を発見しましたので。多分、これで一挙に解決しますよ。』


『具体的にどれくらいあるの?』


『2か所あって、1つがこれまでの分の22倍ぐらい群生してました。もう1か所が20倍ぐらい。まあ、コーデリア王国側なんですけどね。』


『あ~・・・それって問題にならない?』


『まず場所が森の傍ですし、一番近い集落でも70kmは離れてました。

 誰も管理してない場所なので、問題にする人が居ません。もう1か所も似た様な所です。

 多分あの辺は探せば沢山あると思われます。』


 ふむ・・・。


「じゃあ、スイーツ部隊の訓練、悪いけどちょっと延期して貰って、サトウキビ一挙に解決してくるよ。良いかな?」


「でも遅くとも午後からはスイーツ部隊の訓練もお願いします。是非!」

と詰め寄られた。

 ヨーコさんも、結構追い詰められてる感じか? と少し申し訳無い気持ちになってしまう海渡。


「うん、出来るだけ急ぐから・・・」



「と言う事で、フェリンシア、悪いけどまたサトウキビを採りに行かなきゃいけなくなった。手伝って・・・。」


「はい。じゃあサクッと終わらせちゃいましょう!」


 出来るだけ早い時期に、サトウキビの収穫を任せられる人材が欲しいと切に思う海渡だった。


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