第85話
異世界25日目。絶界の森遠征3日目。
さて、本日は、ラストのサトウキビだね。
『知恵子さん、何処にありそう?』
『ここから、南東に3kmぐらいの所に群生エリアがあります。あとその途中に美味しい果物ありますね。スィート・ピアと言う梨です。』
『了解。じゃあ、梨狩りしてサトウキビだな』
と言う事で、朝食後に南東へ向かって移動開始する。
2kmぐらい進んだところで、スィート・ピアの集団を発見。
そうか、秋だけに梨か・・・。
これまた、滅茶苦茶デカイ梨。日本の大玉のスイカサイズだよ。
食べごろの梨を1つ取って、フェリンシアと半分づつ試食タイム。
日本の梨も美味しいんだけど、あれをもっと濃厚にしたような感じで、果肉はシャキシャキしてるけど、水っぽくなく、とにかく堪らん味。
「これ、美味しいねー!」
とご満悦のフェリンシア。
「うん、こっちの梨は初めてだけど、元の世界の梨より濃厚で美味いね!」
しかし、これ1個で食いごたえあるよね。
普通の人なら、1個で6人ぐらいは食べられるんじゃないかな?
「よし、美味しいから、沢山採取しよう。」
と、闇魔法の触手でバンバン採取。
1本の木にこんなデカイ実が150個ぐらい平気でぶら下がってる。生態系の事も考慮して、1本の木から半分ずつ頂く事にする。
それでも木の本数が多いので、870個ぐらいすぐに溜まった。まだ2/3は残ってるけど、これぐらいにしておきます。
そして、サトウキビ畑に到着。
ここにも居るね、スイート・ボアとバンブー・ラビット
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種別:スイート・ボア
Lv:33
説明:軟竹の自生地に生息する4足歩行の猪型の魔物。
それほど強くはない。物理攻撃には若干の耐性がある。
噛む力が強いので、噛みつきと突進に注意する必要がある。
肉が取引されている。
肉は甘い香りがして非常に柔らかく美味しい。市場には結構出回る。
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種別:バンブー・ラビット
Lv:22
説明:軟竹の自生地に生息する4足歩行のウサギ型の魔物。
冒険者のEランクでもパーティーであれば、討伐可能。
噛む力が強いので、噛みつきとジャンプによる攻撃に注意する必要がある。
肉が取引されている。
肉は癖の無い味で甘い香りがして柔らかく美味しい。市場には結構出回る。
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ふむ、やはり森の中の方が外よりレベルが高いみたいだな。
ここは最初に採ったサトウキビ畑の25倍ぐらいの面積らしい。
丁度周りを囲む感じで木が生えていて、ここら一帯にはサトウキビだけが生えている。
スイート・ボアが65匹、バンブー・ラビットは29匹か。
すると、フェリンシアが、
「海渡さんが、サトウキビ担当で、私が魔物担当しますね。」
と張り切ってらっしゃる。
「じゃあ、お願いね。」
と魔物はお任せしちゃいます。
「右側から順に殲滅していくから、その後を、ドンドン採取して行って下さい。」との事。
「了解!」と返事をすると、小剣を抜いて、フェリンシアがサトウキビ畑に消えて行く。
彼方此方で「ピギャー」とか泣き声が聞こえるが、どれがドンドンと左へ移って行く。
右側エリアの反応が無いのを確認し、軽く半径2mのアイスカッターで根元から伐採していく。
30分で半分のエリアを伐採完了。
フェリンシアも残りの討伐が完了したようだ。
残りのサトウキビも全部刈り取り、全てをアイテムボックスに収納完了。
『知恵子さん、これで砂糖どれくらい作れるかな?』
『そうですね、前回と昨日のフェリンシアさんの分と今回ので、大体、砂糖5000トンぐらいですかね。』
『ふむ・・・5000トンだと、トリスターでどれくらい保つ感じ?』
『トリスターだったら、半年ぐらいは十分かと。』
『了解、じゃあ、もう1か所サトウキビの群生地欲しいかな』
『ここから、東に5kmギリギリに反応があるみたいです。』
『了解!』
「フェリンシアお疲れ様、ここから東に5kmにもう一つ群生地がありそうだから、そこが終わったら、トリスターに帰ろう。」
「はい、わかりました!」
東へ向かって、ノンビリ走って5分。群生地が見えて来る。
『ここは大きいですね。さっきの倍近くあいりますね。』
「じゃあ、さっきと同じ感じで、フェリンシアは魔物を担当して貰っていい?」
「了解です。」とまたサトウキビ畑へと消えるフェリンシア。
1時間半ぐらいで、ここの魔物とサトウキビを狩り、今回の遠征の目的を完了した。
あ、依頼は偵察なんだけどねw
実際に異変・・・異変はどちらかと言うと、「起こした」方だけど、綺麗に間引きもしたし、問題は無いと思う。
(新たに地盤沈下も起こしたけどね・・・)
移動中も含め、マップに強烈な魔物の反応も無かったし、大丈夫だと思う。
と言う事で、昼食休憩した後、トリスターを目指すのであった。
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