第六十七話:やがて少女は夢を見る(2)

 ソアリーナの瞳がフェンネを射抜く。

 場の空気が少しばかり張り詰め、やがて静かな声音でソアリーナが語りだす。


「神託が下っております。大呪界に発生する災厄の兆候。そして呼応するように噂に流れるマイノグーラなる国家の発生。このまま放置しておくにはあまりにも危険です」


「神託の重要性は私も理解しているわ。ただあまりにも性急すぎる判断ではないのかと考えているのよ。何が貴方をそこまで突き動かすの?」


 マイノグーラが危険な国家であるという点に関しては、フェンネも意見を同じくしている。

 この点に関してだけは彼女たちはおろか隷下の騎士団においても別意見を持つものはいないだろう。

 だがその対処に関しては別だ。

 現在南方州はお祭り騒ぎにも似た表向きとは別に、置かれている状況は非常に危ういものとなっている。

 中央からの介入を危惧し、未だ戦力も十分に整っていない中で、そのような強硬手段を主張する理由が何処に存在するのか甚だ疑問であった。


「マイノグーラの王はどのような存在か聞き及んでいますか?」


「南方州は暗黒大陸と呼ばれる南部の大陸に近いから行商からの情報もある程度集まってくるわ。聖騎士団経由で市井の噂話程度にはという感じよ……。たしかイラ=タクトなる人物が王なのよね。そしてその者は――」


「はい、破滅の王と呼ばれています」


 情報収集とは何も御大層な専門職を秘密裏に送り出してのみ行うというものではない。

 経済的な交流があるのであれば、当然そこには人の交流も存在する。

 人々の関係性は単純に善悪では語りきれないし、仕事終わりに酒でも入れば口も軽くなろう。

 だからこそ、上層部が到底知らないような事実を市井の民が知っているなどということは珍しくない光景だった。

 あとは聖騎士団による人海戦術で行商や食場の店主などに聞き込み調査を行えば良い。

 これらの地道な調査が功を奏し、現在クオリア南方州では大呪界に存在する破滅の王であるイラ=タクトがマイノグーラという国家を樹立しているということは既知の情報となっていた。

 そう、破滅の王である。

 この破滅の王という単語こそが、ソアリーナに焦燥感を与えている原因だった。


「なるほど、"古き聖女の神託書"……ね。黴の生えた骨董品が真実であると、貴方は考えているの?」


「少なくとも、我々は神の実在を確信しています」


「そうね。ただ私も読んだことはあるけど、あまりにも詩的すぎてイマイチ信用ならないのだけれども……」


 一つ合点がいったとフェンネは内心でひとりごちる。

 古き聖女の神託書は聖クオリアに伝わる重要機密品の一つだ。

 それは過去の聖女が聖神アーロスより賜った神託のうち、普遍的な警告や未来において必要とされるであろうものをまとめ記したものである。

 各州と聖都に置かれるこの神託書は枢機卿以上の聖職者しか閲覧を許されず、一般のものでは正気を保てない恐ろしい予言まで記されているとされ厳重に保管されている。

 実際はそこまで危険な内容が含まれるわけではなかったが、その中でも決して軽視出来ない神託が存在しているのは事実だった。

 その一つが"破滅の王"に関する神託。

 ソアリーナは神がもたらした神託に記される通り、破滅の王が恐ろしいものをこの世界に運んでくると考えているのだ。

 だからこそ早急な討伐を考えている。

 目の前に唐突に転がってきた幸運を決して逃さぬために、危険因子を排除しようとしているのだ。


「ねぇねぇ! その神託書ってなに? エラキノちゃん初めて聞くんだけど?」


「過去聖女をつとめた者たちが受け取った神託を書き記した書物よ。その中に破滅の王という存在に言及した部分があるの。何分古いものだからいまいち意味がわからないのだけれどもね」


「マイノグーラについては知っていたけど。ふぅん……イラ=タクト、かぁ。プレイヤーかな? ちなみに、その破滅の王ってのはヤバいのかにゃ?」


「それが、わからないんです。エラキノならもしかしたら何か分かるかもしれないから、後で見せてあげますね」


「やった!」


「閲覧制限のかかってるものなんだけど、まぁ今の貴方たちには関係ないわよね」


 コロコロと笑うエラキノと、その態度につられ笑みをこぼすソアリーナ。

 誰の許可を得て神託書を見せるのか甚だ疑問だったが、それよりも今はエラキノと彼女の主とされるゲームマスターの助けが必要だ。

 彼女たちは自分の知らない事実を知っている。

 マイノグーラについては当初よりエラキノより警告を受けていた。その国が決して相容れない存在だということは彼女とゲームマスター共通の見解だった。

 同じ魔女という存在であることに何らかの意味があってその判断がされているのかもしれないが、どちらにせよエラキノがマイノグーラを敵視していることは間違いない。

 当初彼女はその能力によって洗脳したソアリーナを伴って、そのままマイノグーラが存在すると目される大呪界へと進む予定だったのだ。

 そのあまりにも無謀な作戦にソアリーナが犠牲になることを恐れ、なんとか南方州にとどまるよう説得したのは他ならぬフェンネだったのだから。

 結果奇妙な関係性が魔女と聖女の間に築かれたのだが、それに関しては今更言っても詮無きことだろう。

 フェンネは話の舵を取り、やや強引に本筋へと戻す。


「それよりエラキノ。貴方の意見も聞きたいわ。貴方はマイノグーラへの攻撃をどう思っているのかしら?」


 フェンネは内心ではこの作戦にあまり乗り気ではない。

 作戦そのものは重要であると考えているし、マイノグーラと破滅の王が決して座視することのできない危険な存在であることも間違いない。

 ただ、もう少し様子を見て情報を収集するべきだと考えていたのだ。

 立場上決して言葉には出さないが、場合によってはマイノグーラという国との交渉も必要だとすら考えていた。

 だからこそ、同じく否定的な意見を持つエラキノがソアリーナを諌めてはくれないかと質問を投げかけた。


「……いまはまだ、動くべきじゃないと思うなぁ」


「貴方のマスターとやらは今回の作戦に賛成なのよね? 彼はここに来れないのかしら? 直接意見を聞きたいのだけれども」


「マスターは恥ずかしがり屋だから……」


 ゲームマスターと呼ばれる不思議な存在に関しては、エラキノよりすでに説明を受けている。むろん警戒していないと言えば嘘になる。

 様々な知識で彼女たちに協力をしてくれている為一定の信頼をおいてはいるが、だとしても顔をあわせる事ができないというのはむず痒い物がある。

 フェンネとしてはここに存在しないもうひとりの意思決定者の考えを直接聞きたいところだったが、それが叶うことはなさそうだった。


「なるほどね。ソアリーナとゲームマスターは賛成派。エラキノは反対派。じゃあ私はバランスをとって反対派に回ろうかしら。あら奇遇ねエラキノ、貴方と一緒の派閥になったわ。どうぞ仲良くしてね」


「うへぇ……」


 フェンネの言葉にエラキノが本気で嫌そうな表情を見せる。

 ちょっとした軽口なのに、そこまであからさまに嫌がらなくてもいいだろうとヴェールの下で苦笑したフェンネだったが、彼女がエラキノの態度をからかう前にソアリーナが声を荒げた。


「ど、どうしてですかエラキノ!? 破滅の王と魔女を危険視しているのは貴方だって一緒のはず。このままでは私たちが作った国が災禍に見舞われる可能性があるのですよ!」


「確かにソアリーナちゃんの懸念は大事だよ、けど……」


 エラキノが自らの意見を異にしたことを嫌がったのか、ソアリーナが珍しく声を荒げる。

 その表情はまるで捨てられた子供のようで、エラキノも普段の軽薄な態度を潜めて冷静にソアリーナに説明を行う。


「嫌な予感がするんだよね。そして、こういう理由のない予感は信じたほうがいいと思う」


 自分、仲間、そして多くの民たちの命運を左右する会議の場において感覚を根拠とするとは最も愚劣な行いである。

 だが時としてそれが最善手となることもまた真実であった。

 世の中は理屈や道理だけでは決して説明しきれぬことがある。

 魔術や神の奇跡といった不可視の現象がまかり通る世界において、魔女の勘というのは決して馬鹿にならないのかもしれない。

 だがそれでもなお、ソアリーナは納得しなかった。


「ねぇエラキノ。どうして私に賛成してくれないの? 私たちの力があれば決して困難なことじゃない。何が気がかりなの? 最初はとても乗り気だったはずなのに……」


「にゃはは。いやね、エラキノちゃんもちょーっとこの状況が心地よいというか、なんというか万が一があったらと思ったらね」


 その言葉にソアリーナは途端に眉をひそめ黙りこくる。


「と、というかむしろソアリーナちゃんの方がノリノリじゃない? も、もう少し冷静に……ってかねぇ、フェンネちゃん! フェンネちゃんからも何か言ってよ!」


 明らかに機嫌を損ねてしまったことに慌てたのか、エラキノはわざとらしい言葉ぶりでフェンネへと助け舟を求めた。


「そうね……確かにマイノグーラと破滅の王、そして王により使役される魔女という存在は脅威の一言よ。神の神託によってその危険性が記されている以上、そこに間違いはないわ」


 冷ややかに二人を見守っていたフェンネは、これまた冷ややかに自らの見解を述べる。

 またぞろ二人だけの世界を作られては敵わないためあえてエラキノの言葉にのったが、正直なところフェンネとしてはソアリーナが暴走気味であることを危惧していた。


「マイノグーラはいずれ対処しなければならないわ。けれども危険性が高すぎる。預言書の通りならクオリア全土と全ての聖女の力を結集して対応にあたらないとならないような問題よ。我々だけで事を成すにはあまりにもいろんな物が不足している」


 ソアリーナは確実に焦っている。

 その源泉がどこにあるのかおぼろげに理解しながらも、フェンネは根気よく彼女の真意を探る。フェンネには強引にそれを知る方法が存在していたが、できればそのような手段は用いたくなかった。


「場合によっては中央からの破門や聖敵認定もされる可能性がある現状で、そこまで他所に目を向ける理由は何? 貴方が持つ正義と神への献身を疑いはしないけれども、残念ながらそれだけでは些か説得力に欠けるわ。ソアリーナ、答えて頂戴。貴方は何を狙っているの?」


 ヴェールの下からフェンネの瞳がソアリーナを射貫き、ソアリーナは何度か何かを言いかける仕草を見せたあと、ようやく己の考えを吐き出した。


「……エラキノの能力による魔女の洗脳です」


 フェンネとエラキノが息を飲む。

 それは聖女にはおおよそ似つかわしくない、あまりにも突拍子もなく外道な手段だった。


「なるほど……聖女に対して効果があるのなら、同時に魔女に対しても効果があると、そういうわけね……」


 フェンネの中でバラバラだったピースが一つの形へと組み上がる。

 ソアリーナが何を狙っているのかを正確に理解するに至ったからだ。

 破滅の王の撃破と、その尖兵たる魔女の洗脳による確保。

 あまりにも大風呂敷を広げた大計画であったが、全てを解決するための手段としてはこれ以上のものはない。

 いや、他に取れる選択肢は無いに等しいだろう。

 マイノグーラを放置して現状を維持するとしても、いずれ中央に南方州の状況は知れ渡る。

 つまり聖王国クオリアから脱却し、新たなる国家を樹立しようと考えているこの企みがだ。

 そうなればクオリアの法王、そして依代の聖女は決してその行いを許さない。

 今の彼女たちでは……否、誰も依代の聖女には勝てない。


 だからこそソアリーナは破滅の王を撃破し、世界に平和を齎したという箔を求めたのだ。

 北方州を壊滅させた魔女と同等の存在、そしてそれを使役する邪悪の存在を駆逐したとあれば、南方州はもちろんのこと聖クオリアやエル=ナー精霊契約連合の民も口々に称賛の言葉を述べるだろう。

 そうして民の心をつかめば、おいそれと中央も過激な手段を取れなくなる。

 破門や神敵認定を出されようとも邪悪なる存在を滅ぼした二人も聖女がいる時点で有名無実と化するし、暗殺なども秘密裏に確保した魔女が対処する。


 ひどく綱渡りじみた作戦ではあるが、渡りきった先に見える未来はバラ色に輝いている。

 得てしてこういう場合において魅力的な報酬とは判断を鈍らせる罠と相場が決まっているのだが、今の彼女たちにはその罠を覆せるだけの秘策が存在していた。


 だからこそ、ソアリーナもここまで強行に作戦を主張しているのだろう。


「勝算は……あるからそう言ってるのよね?」


「エラキノの……彼女のマスターの能力は私達の検証によって大きくその力を向上させました。例の"アレ"がある限り、決して敗北はありえません」


 ソアリーナが言う"アレ"とは、ゲームマスターが持つある権能のことである。

 当初エラキノとゲームマスターが持つ能力に関しては未知の部分が多分にあった。

 それらは彼らとの交流の中で信頼の証として開示されたのだが、本人たちも未解明の部分が多分にあるらしく、南方州の統治の傍ら検証が行われている。

 そのような最中で、偶然"アレ"を見つけたのだ。

 神の力さえも凌ぐ、ゲームマスターの法外な能力を……。


「愛しのゲームマスターがしくじることは?」


「マスターの能力が完璧なのは間違いないよ。うん、間違いない。システムは絶対だ。余計な甘えや例外を決して許さない」


「間違いない……ね。その言葉を信じるわ」


「大丈夫ですフェンネ様。今回の作戦は決して失敗しません。その確信が――いえ、その事実が私達にはあります」


 フェンネは無言をもって肯定とした。これ以上議論を重ねてもソアリーナが折れないと理解したこともある。

 彼女の精神状態は危ういものがあるが、確かにゲームマスターの能力を考えれば決して失敗することはないのは事実だった。

 むしろ失敗する方が難しいだろう。故に、頷く。


「ありがとうございますフェンネ様。……あとは貴方だけ、ねぇエラキノ。あなたの力が必要なのエラキノ。私を友達だと思ってくれているのなら、どうかお願いを聞いて」


「ううっ、え、エラキノちゃんは百合オーラには負けないんだゾ」


「ゆり? ……もう、そうやっていつも誤魔化す」


 狼狽えるエラキノの手を取り、自らの手で包み込む。そして互いに視線を合わせ、乞い願うようじっと見つめる。


「破滅の王の尖兵たる魔女を確保できれば、もはや私達が理想とする神の国を阻むものはないのです」


「情報によればマイノグーラは何らかの手段によってフォーンカヴンの街を入手したとのこと。このまま南部大陸の国家を併合し、人々の恐怖と苦痛を糧として力をつけてからでは遅い……」


「魔女の力は強力無比。この世界にどのような驚異が存在するかはわかりません……。ただ私達とエラキノ、そしてもう一人魔女がいれば容易に崩されることは無い。そうすれば誰も悲しむ必要がなくなる。もう運命に翻弄され、大切な人々を自らの手にかけるような悲劇は必要なくなるの」


「私達の……私とエラキノが一緒に作るこの国を、この幸せを邪悪なるものによって侵されるわけにはいかないの」


 上手く行けば、何事も上手く行けば、ソアリーナが望む国がこの世界に生まれるのだ。

 そしてソアリーナが望む世界の成就は、フェンネがうちに秘める願いが叶う可能性を上げることにもつながる。

 むろんエラキノとそのゲームマスターの野望成就にもつながる。人々に幸福が訪れ、不幸になるものは彼女たちの視界から一掃される。

 誰もが、知らずのうちに成功の果てにある栄光と幸福を夢想していた。


「私たちには力が必要なの。お願い、エラキノ」


 瞳に薄っすらと涙をためて懇願するソアリーナ、その態度にエラキノもついに折れる。


「んんんんっ! 分かった! 分かったよ! ソアリーナちゃん! 仕方がない! ここは全ベットだ!」


 その言葉にぱぁっと顔を輝かせたソアリーナは何度も何度も嬉しそうに礼を述べる。

 好意を直接ぶつけられることに慣れていないのか、照れ隠しに顔をそむけたエラキノは自分の内心を誤魔化すように大声でおどけてみせる。


「そ・れ・に! どちらにしろマスターもこの作戦にはノリノリだしね。マイノグーラとぶつかるのが必然なら、こっちから先手をとって魔女を確保するのが一番だっ! フェンネちゃんもそれでいいかなっ?」


「……ええ、もちろんよ。私からはこれ以上なにもないわ」


「ありがとうございます、フェンネ様」


 しかし現実はそう上手く行くだろうか?

 否――上手くいくのだ。それだけの手段を持っているからこそ、最終的に全会一致でこの危険極まりない作戦が採択されたのだ。


「どういたしまして。けど、本当に聞けば聞くほど規格外の力ね……」


 それを知れたのは偶然だった。

 誰がその言葉を口にしたかはわからない。ただその場にいた誰もが絶句し、その法外な力に恐怖すら抱いた。


「ふふん! そうなのだ! というわけで! 景気づけの占いダイス! エラキノちゃんたちの『作戦は成功するかどうか?』 今日も今日とて、サイコロをふるよ~っ♪」


 カロンコロンと、何処かでサイコロを振る音が鳴る。

 ――確定した事実を述べよう。


=Message=============

 エラキノの《占い》判定

1d100=【13】 判定:失敗

エラキノたちの作戦は失敗に終わります。

―――――――――――――――――


=GM:Message===========

ゲームマスター権限行使。

先のダイス結果を却下し、振り直しを指示します。

―――――――――――――――――


=Message=============

 エラキノの《占い》判定

1d100=【87】 判定:成功

エラキノたちの作戦は成功します。

―――――――――――――――――


 ゲームマスターは、あらゆる事象を取捨選択する権限を有している。

 つまり、彼が居る限り敗北は決してありえないのだ。


「神はダイスを振らない♪ ただ好きな出目を自由に作り出せる! エラキノちゃんたちの力があれば世界征服もイージーモードさっ! だって成功するまでサイコロを振りなおせるんだからっ!」


 勝利も敗北も、全て自由に選ぶことが出来る者がいたとして……。

 はたしてそれに勝てる存在はいるのだろうか?

 ここに次なる争いの火が生まれる。

 今は小さきそれは、やがて大きな炎となってあらゆるものを巻き込み燃やし尽くすだろう。


 運命の日は、すぐそこまで来ていた。

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