第6話

「…おかしい」


こんなに新幹線て緊張する乗り物だっただろうか? …いや、そんな筈がない。

理由はわかっている。わかっているからこその緊張なんだ。


告白をする。

失敗したらどうしようとか、好きな人がいたらどうしようとか考えちゃうアレだ。

でも今回はそれとは違う。

それもいい方向での結果が。

勝ち戦、出来レース、不戦勝……。

何とでも言え(笑)

まあ…それでも緊張してるボクを笑いたければ笑うといい。


ふと、窓の外を見ると新幹線はトンネルに入った。割りとこのトンネルは短いから窓に集中した。

このあとにはボクが好きな瞬間が訪れる。

冬限定だけど。

ゴッッ!という風の壁にぶつかる音と同時にそれは訪れる。



世界が白く染まる



視界に白い世界だけが飛び込んでくる。

雪にすべてを包まれた世界。

トンネルの暗闇との差で眩しくさえある。


雪は降り続いている。


そして、雪の世界への変化は真紀の元にもうすぐ着くことも意味している。



…ねぇ、真紀。

キミも同じように待ち遠しいと思ってくれていたのだろうか?


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