『丑三つ時は、🕺パーティーのよるだあた』  

やましん(テンパー)

『丑三つ時は、ダンス・パーティーの夜だった。』

 『ダンスパーチィーの夜ダあ、あった〰️あああ~~ぐあああ😢♭♭♭↓』


 これは、もう、海底に、即、沈没しそうな『課長』のうたであります。


 プチ・ママと、副部長があやしいダンスをやっています。


 まあ、お好きなように。


 正しい音程、正しいリズム、美しい声。高い表現力。


 どれをとっても、まかっかな赤点ですな。


 なんで、こいつが、あとから、どんどん出世するんだか、万年係長のぼくにはわからないや。


 カラオケなどという野蛮な機械は、ま、嫌いだなどと、おおげさに言うほどのものでさえないけれど、とにかく、ぼくの指示に従わないのが、一番腹がたつのであります。


 ぼくの音楽的要求というものに、またく、反応しないのだ。


 歌とは、こうして歌うものなのです。


 ぼくは、さも、いやそうに、マイクを握りました。


 味のない前奏だあ・・・・・

 


 ***ほら、ここは、少し早く。


 ここは、ディミヌエンドしてくらさい。


 ここの休符、ちょっと、大めに間を開けたい。


 ここは、もっと、さ~さやくように。


 あああ、ここは、ぴぴぴぴぴぴピアニッシモ!


 こらあ、ここはもっと激しく怒る様に歌わなければ!!


 だめだめ、心が乗ってないぞ。


 くれっしぇんどお~~~~~~~~!!!


 どっか~~~~ん。


 あっちゃ~~~。


 だめだだめ、ここは、ピンク色なの。


 でも、その後は紫『いろ』なんだからね。


 またく、もう!



 と、いう感じで、とにかく上手くゆかないのです。


 しかし、この機械、初めてみるような機械だなあ。


 新作かしら。


 ママが大金、つぎ込んだかな。


 どっちにしても、カラオケなんて、皆、同じさ。



  ***********   **********



『ピピピピピ~~! コノオトコノコエニハ、カイシャニタイスル、ハンコウシンガ、オオク、フクマレマス。ソノテイド、ヤク、70パーセント。』


 ぼくたち一般社員には入れない、特別ゲストルームに入り込んでいたお代官さま(別名支店長)と部長代理は、コンピューターの採点を、高級なカクテルやら、ウイスキーだのを飲みながら眺めていた。


「ほう、おかみ、面白い機械を入れたのう。金を出したのは、わたしだがな。」


「ほほほほ!」


「こやつ、くびですな。」


「うまくやれよお。労基番屋から、パワハーラとか解雇権の乱用とか言われちゃ、かなわんからなあ。」


「大丈夫でがす。抜かりなく、やつを差し向けますから。」


「あの、『悪霊』と、やらか?」


「へい。最近、取締りがきつくて、連中、仕事が減ってますんで、ここんとこ『悪霊相場』が下がってましてね。使いやすいですよ。どんな姿にもなれますゆえ。まあ、こいつは、ちょっと『うつ』気味だったんで、なおさら良く効くでござろうかと。」


「そうか。まあ、よろしくたのむ。わが社に、病人や、くずはいらないのである。」


「へい。拙者、次期昇格は、頑張りたいのでござるが・・・。」


「まあ、うまくゆけば、考えようほどに。はっははは。それにしても、この南蛮の酒は良いのう。」


「へい、お代官様。どうぞ、おつぎしやしょう。」


「うむ、貴公は、ういやつよの。」



 こうして、遥か異世界の丑三つ時は、もはや限りなく、朝に近づくのであった!


                       🕯 🕯 🕯



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                  (出典 やましんの悪夢譚 )


























 

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『丑三つ時は、🕺パーティーのよるだあた』   やましん(テンパー) @yamashin-2

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