ほしがふる日


夕飯も食べ終えて、ワタシは今とても上機嫌です。

さくらさんのお膝の上にお邪魔して背中を伸ばしました。

こうすると優しいさくらさんは毎回頭を撫でてくれます。


少し寒くなってきました。

ワタシは寒いのは苦手なので、日が暮れてからはあんまり窓の近くには行きたくないのですが、

さくらさんが言うには今日は『オニオンザリューセーグン』が見えるそうです。


ワタシは賢いので『オニオン』がタマネギの異国語であることを知っています。

ずっと前にパパさんが悪戯でワタシに食べさせた

あの辛くてスースーするやつです。


あんまりいい思い出ではないですが

さくらさんが楽しみと言っていたので

まあ少しくらいは興味はあります。


今日もさくらさんは可愛いです。

窓を指差しながらワタシをぎゅっとしてくれました。


ワタシは窓の外の勝色を眺め飽きたので

あったかいさくらさんの腕の中で一眠りすることにしました。


さくらさんのふわっと笑う声が聞こえました。


ワタシはこの声が大好きです。

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