氷裂

ななしは、不安だったーー、、、そもそも、ななしは、


えつりと呼ばれていた、学校が終われば、そのまま道場に行って夜遅くまで「兄貴」(兄弟子)と「師匠」のもとで修行

ーー3歳から、毎日毎日である、休日なんてなかった


朝から晩まで、修行《じごく》である、小学時代は、毎日昼休み本を読んでいた

中学時代は、昼休みサッカーをしていた、、、高校時代は、毒書、それぐらいしか、修行と勉強の合間がないくらいだった


「おい、黄桟こうえつりもっとシャキッと攻撃せんかい」

「はい、兄貴」

こうえつりうまくなったじゃん」「おい、こうえつり水を飲め」


ーーどうしてだろう、大学時代、別な地方に行ってた時もそうだったが

あの「修行」《じごく》が、懐かしく感じるのだ


そしてなんで毎回毎回フルネームなのかたぶん「えつり」だけだとほかの兄貴にもいるからだ同じ名前が、、、それはわかってるが、父、黄弦史郎、(こうげんしろう)母、(旧姓)田村玄(たむらくろうと)で、日本人っぽいのに何でおれだけという気持ちもある


ーー大学時代あのときは、終わりがあった、大学には行きたくなかった、でも行かされたからか

いつも、さめた顔して楽しくない日々を送っていた――でもなんでだろう、今は


もう、師父やみんなには会えないのを直感が確信している

涙がこぼれる「会いたい、会いたい、あいたいよぉ」

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