第40話 鎮火のパワー、上から出るか?横から出るか?
部屋に戻った俺は、さっそく頭を抱えていた。
今の俺にできる『炎』対策としてモフカーニさんが教えてくれた、
そのために『
「
よく考えたら俺は今まで一度も『
俺が今まで
さて、どうしたものかと腕組みをして自身の『
太い円筒状の根元部分と、先端部分は少し丸みを帯びて膨らんでいる。
これを『塔』と見立てるならば先端部分は塔の屋根のように見えなくもない。
でも、この形を『塔』と表現するセンスは何て言うか、現代人の俺からすれば少し昔の西洋人という印象を受ける。
俺がこの形状を表現するとしたら、カラオケボックスで見かける『マイク』だ。
特に最近は使い込んできたせいか、初期の頃より黒みを帯びてきており、そのあたりも『マイク感』を増している。
って、そんな話はどうでもいい。
問題はこの『
せっかく
いくら『エルフの霊薬』があるとはいえ、俺の
おそらく先端の丸みを帯びた部分のどこかだと思うが、俺の想像する候補は二つある。
一つはホースのように、先端の先っちょから放出するパターン。
もう一つは先端の外周部分から放射状に、例えるなら学校のグラウンドのスプリンクラーのように放射するパターンだ。
俺としては前者のイメージのほうが強いが、でも昔の人が『塔』と見立てた事を考えてみると、後者のほうが『塔』っぽい気がしなくもない。
仮に後者だった場合、瓶で受け止めるどころか
答えが出ない状態で唸っていると、部屋のドアがノックされた。
「はーい、開いてますよ」
「リン、ちょっといい?」
来訪者はティアロさんだった。
「族長から聞いたんだけど、
「はい、実は今まさにその事で悩んでまして……」
「だと思った。族長からこれを渡すように頼まれたわ」
するとティアロさんは俺の部屋の隅に積んである『エルフの霊薬』の段ボールの上に、さらにもう一箱の段ボールを取り出して積み上げた。
「それは?」
ティアロさんは新しく出した箱の中から一つ取り出す。
それは座布団くらいの大きさのビニールの袋だ。
そしてその袋をティアロさんはペリペリと破いて開封する。
すると中から出てきたのは、フリスビーくらいの大きさの丸い物体だった。
見た感じの材質はゴムっぽく見える。
「これは何ですか?」
「え……アンタ本気で言ってんの?これは………ええと、『
「
「まあいいわ、『
「は、はい」
俺は言われた通り『
「うっ……」
ティアロさんは何故か顔を赤らめるが、すぐに何事も無かったように続けた。
「仕方ないから私がやったげるわ。これをこうして………」
円盤状の薄いゴムのような
そして円盤の外周部分を『
「お、おお……!」
するとあっという間に『
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます