第13話 小休止

 ラマニアは相変わらず失神して俺のベッドで寝ている。


 時々ビクン、ビクン、と体を痙攣させているが大丈夫なのか?


 そんなラマニアの様子を見ていて気になった、いや、以前から気になっていた事をヴィアンテ様に聞いてみる事にした。



「あの、ヴィアンテ様。ラマニアがこんなになっちゃうなんて、『聖門ミリオルド』ってそんなにキツいものなんですか?」


「うぅむ……どう説明したものかな……」



 ヴィアンテ様は顎に手を添えて考える仕草をする。



「『聖門ミリオルド』は、それを扱う者にとっておのれの肉体の一部のようなものなのだ。そうだな、お主の体に穴を開けられて、そこに太くて硬いモノを突っ込まれるところを想像してみるがよい」


「なっ……」



 その説明を聞いて背筋がゾクッとした。


 例えば俺の胸に穴が開き、そこに俺のあのぶっとい『聖塔ミティック』が突っ込まれるのだ。


 しかも穴の大きさよりもさらに太いのだ。


 ラマニアは例えなんかじゃなく、実際に突っ込まれている。


 その恐怖は一体どれほどのものだっただろう。



「そんな………そんな過酷な事とは知らずに俺は……」



 そうだ、初めての時なんて、戸惑うラマニアに対して俺は強引に、無理矢理『聖塔ミティック』を突っ込んだ。


 二度目の昨日もそうだ。


 ラマニアの気持ちも考えず、いきなりズブズブと。



「ラマニア………ごめん………!」



 自然と涙が溢れてきた。



「ラマニア……一体、どれほどの痛さだったんだろう。自分の体にぶっとい『聖塔ミティック』を無理矢理突っ込まれるのは……!」


「まぁ……初めての時は痛かったであろうな。二度目の時も……あの入れ方では痛かったかもしれん」


「やっぱり……」


「だが、今日のは違うぞ」


「どうして!?こうして失神してるじゃないですか!!」


「今回は挿入の前にしっかりと時間をかけて『聖門ミリオルド』の入口をほぐしたであろう。そして縦筋たてスジからはたっぷりとみつが溢れ、抵抗なく挿入できたであろう?」


「ですが……」


「良い事を教えてやろう。あのみつは気持ちよくならんと溢れてはこないのだ。その状態での挿入に痛みは一切ない。むしろ最高に気持ちいい行為と言える」


「気持ちいい?それなのに失神を?」


「気持ち良さも、度を過ぎれば拷問となりうる。そういう事だ」



 じゃあ、今のラマニアは気持ち良すぎて失神しちゃったって事なのか?


 だとしても、結局失神させちゃうんじゃラマニアにとっては苦痛でしかないんじゃないのか?



「ん………」



 そんな事を考えていると、ラマニアが目を覚ました。



「その答は本人に聞いてみるがよい」


「リン様………ヴィアンテ様……」


「ラマニア、大丈夫?」


「は、はい」



 ラマニアは身を起こし、恥ずかしそうに乱れていた衣服を整えた。



「ラマニアよ、リンに教えてやれ。『聖門ミリオルド』に挿入された時の気分を」


「ええっ!?そ、そんな事……!」


「教えてくれラマニア!!今後も俺はキミの『聖門ミリオルド』に挿入しなきゃいけない。だが、今のままじゃ納得して続けられないんだ」


「そ、そう、ですね……」



 ラマニアは顔を紅潮させながら体をモジモジとくねらせ、恥ずかしそうに口を開いた。



「は、初めての時は……痛かったです。昨日も、初めての時ほどではなかったですけど、少しだけ……」


「やっぱり………ごめんよ」


「い、いえ!でも、さっきのは……その………んん」


「?」



 ラマニアはより一層顔を真っ赤にして良い淀む。



「さっきのは……とっても……気持ち良すぎて………まるで天にも昇るような、その………もっと……」



 うつむいていたラマニアが顔を上げて、俺の瞳をまっすぐに見ながら答えた。



「もっと………シて欲しいと……思いました」


「えっ」



 もっとして欲しい?


 あんな状態になっていたのに?



「ラマニアよ。そんな言い方ではこの鈍感勇者には伝わっておらんようだぞ?もっとハッキリと言ってやれ」



 ラマニアは「すぅっ」と息を整えると、力いっぱいに大きな声で叫んだ。



「私は!!リン様の太くてたくましい『聖塔ミティック』で!!私のぐちょぐちょの『聖門ミリオルド』をめちゃくちゃにき回して欲しいんですっ!!!!」



 そう言い切ったラマニアは「はぁはぁ」と息をあらげていた。



「ほ、本当に?」


「は、はい………」


「うむ、よくぞ言ったラマニア。挿入の痛みをやわらげるあのみつは、お互いの信頼関係が無ければあふれてこないからな」



 ラマニアにそう言ってもらえて、情けない話だが俺はようやく自信を回復させる事ができた。


 すると………



「む……リンよ、『聖塔ミティック』を出してみよ」


「えっ?は、はい!」



 ふいにヴィアンテ様に言われ、俺は慌てて『聖塔ミティック』を呼び出した。


 そして出てきた『聖塔ミティック』を見て我が目を疑った。



「な、なんだコレ?」



 今まで見た事もないくらいにギンギンに、ガッチガチに大きくそそりっていた。



「す、すごい………こんなの………」



 ラマニアが顔を両手で覆いながら『聖塔ミティック』を凝視している。



「せっかくここまでの状態になっておるのだ、本来は鎮火活動ちんかつの時に使いたいところだが仕方あるまい。第2ラウンドを始めるのだ!!!!」

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